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2007 年度 実績報告書

異種計測手法による微細構造の統一的評価手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17760461
研究機関千葉工業大学

研究代表者

内海 秀幸  千葉工業大学, 工学部, 助教 (10316804)

キーワード水銀圧入試験 / ガス吸着試験 / 熱重量分析 / 吸着等温関係 / 硬化セメントペースト / セメント系材料
研究概要

水銀圧入試験を対象とした研究においては,圧入により水銀が空隙に浸入する場を表現する一般的な熱力学的つりあい式と,場固有の微細構造特性を定める数理モデルを連成させることにより,水銀の圧入過程の基本的傾向を表現することが可能な基礎式の定式化を行った.平成19年度は主に,この基礎式に対する,汎用性を実験的に確認するための研究を実施した.その結果,若材齢時におけるセメント系材料の組織構造形成過程を含む各種のセメント系材料の微細構造特性を表現する上で妥当であることが判明した.
また,ガス吸着試験に着目した研究では,上記の水銀圧入試験を対象に構築された基礎式に基づいて定められる空隙径分布関数を反映した新たな理論吸着等温関係式の構築を行った.この理論吸着等温関係式の特徴は,従来のBET理論のように飽和蒸気圧において発散する形式ではなく,湿度の全範囲で閉じた形式となっている.この研究についても,本年度は各種材料へのる汎用性を実験的に確認するための研究を実施した.その結果,各種の乾燥の履歴を受けた硬化セメントペーストに対しててもその形式が妥当であることが判明した.これらの研究により,水銀圧入試験とガス吸着試験に対して,空隙径の分布特性に基づく相互換算を可能とした理論の枠組みが整備できた.
また,熱重量分析については,温度上昇にともなうエネルギー変化と水分脱水過程との関係を明確にすることにより水分の熱的作用における脱水過程が微細構造特性を反映した結果であることを確認した.さらに,各水分離脱過程の活性化エネルギーを速度論的見地から評価することにより材料内水分の吸着性情を定量的に明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] セメント系材料の水銀圧入試験における圧入過程の定式化と微細構造特性の評価2007

    • 著者名/発表者名
      内海秀幸
    • 雑誌名

      土木学会論文集 部門E, 63, 4

      ページ: 656-666

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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