研究概要 |
本研究は、20世紀初頭に活躍したイギリスの都市計画家パトリック・ゲデスの、インドにおける都市計画の理念と計画手法を明らかにし、さらにゲデスの都市計画とインドの近代都市形成との関連を検証することを目的としている。 平成17年度は、約4000枚の地図、図面、写真、ドローイングを保有する英国グラスゴーのストラスクライド大学文書館所蔵のパトリック・ゲデス・コレクションを中心とした、一次資料の収集をおこなうことが主な研究内容であった。 平成17年9月におこなった英国での調査において、ストラスクライド大学文書館のゲデス資料[T-GED 1.Town Planning and Regional Planning]、[T-GED 22. Maps, Plans, Photographs, Prints and Drawings]を中心とした資料の精査により、ゲデスがマドラスやボンベイなどでおこなった都市計画展覧会関連の資料や、インド各地の都市計画関連図面を多数入手した。 また、大英図書館(British Library)、エジンバラ大学図書館パーシー・ジョンソン=マーシャル・コレクション所蔵のゲデス資料、スコットランド国立図書館(National Library of Scotland)などの機関において、1910年代後半〜1920年代前半にかけてゲデスがインド各地の都市で作成した、「インディア・レポート」と呼ばれる都市計画報告書資料を入手した。報告書を入手した都市はダッカ、バローダ、バルラームプル、パティアラ、ボンベイ、ラホール、インドール、ナグプルの8都市である。
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