平成17年度の本研究の成果は、 1.マルチ電極コンビナトリアルデバイスライブラリの作製と抵抗変化不揮発性メモリーのための最適な電極の高速探索(現在論文執筆中) 2.コンビナトリアル試料に対応した抵抗変化素子特性評価装置の構築(現在も進行中) 3.積層型抵抗変化素子の作製(現在も進行中) である。1.では複数種の電極を配置したコンビナトリアル抵抗変化デバイスライブラリを作製し、優れた抵抗変化素子特性を与える電極の組み合わせとして、アルミニウムと仕事関数の深い金属(たとえば金、白金、ニッケル等)が有望であることを見出した。また、上記2・3については現在も進行中で、新しい抵抗変化デバイス材料探索・デバイス特性評価のためのコンビナトリアルデバイス評価装置を立ちあげ中で、平成17年度の予算の大半は、本装置を構成する電子計測機器の購入に充てた。また、より実用的で、未解決であるメカニズムを解明するために適した構造である積層型デバイスの作製にも取り組んでおり、平成18年に入ってから抵抗変化素子特性が見られるようなデバイスが出来てきた。平成18年度では、積層型抵抗変化デバイスのコンビナトリアルデバイス作製のための要素技術の確立し、完成予定であるコンビナトリアルデバイス評価装置によるコンビナトリアルデバイス研究のデモンストレーションを行う。以降、継続して確立した装置・手法を用いてコンビナトリアルデバイス研究を行うていきたい。
|