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2005 年度 実績報告書

骨酷似形態・組成を有する水酸アパタイト系複合コーティング膜の作製と生体活性評価

研究課題

研究課題/領域番号 17760564
研究機関名古屋大学

研究代表者

黒田 健介  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00283408)

キーワード水酸アパタイト / 炭酸置換型アパタイト / コーティング / 水溶液プロセス / 生体活性評価 / 無機複合化 / 有機-無機ハイブリッド / コラーゲン
研究概要

世界的規模で急速な高齢化が進む中,整形外科的・歯科的病巣の確実な治療法が望まれている.現在この目的でTi等が使用されているが,埋入後,新生骨が積極的には表面に生成せず,病巣の治癒に長時間を要している.一方,人骨の無機主成分「水酸アパタイト(Ca_<10>(PO_4)_6(OH)_2,以下HApと略す)」を埋入すると,金属に比べ病巣の高速治癒が確認されてはいるが,HApの脆弱性により,強度を要する部位への単独埋入はできない.さらに人骨は純粋HApではないため,埋入後,異物反応を示すなど,現行HApの使用により十分な治癒速度が実現しているとは言えない.強度と生体活性を併せ持つ材料として,金属上へのHApコーティング材が注目されてきたが,従来法による複雑形状のインプラント材への均一なHApコーティングが困難であった.そこで申請者は,水溶液中でのコーティング技術「水中熱基板法」を提案し,HAp中のCa^<2+>をK^+,Mg^<2+>等で置換ならびにPO_4^<3->をCO_3^<2->で置換すると同時に,コラーゲン等の有機成分をも複合化させた「有機-無機複合水酸アパタイト系皮膜」を作製し,その生体適合性を評価することを目的としている.このうち,本年度は,【1.無機複合化HAp膜の作製と評価】【2.有機-無機複合化HAp膜の作製】に取り組んできた.
【1.無機複合化HAp膜の作製】人骨は純粋なHApではなく,HApを構成するCaの一部がKならびにMgと,PO_4の一部がCO_3と置換して存在している.本研究では,HApを構成するCaとKならびにMg,PO_4とCO_3を置換析出させ,K,Mg,CO_3を含有する「無機複合膜」の作製に成功し,すでに生体活性評価も終了している.
【2.有機-無機複合化HAp膜の作製】無機複合化HAp膜の作製で用いた水溶液に,コラーゲンを添加し,「無機-有機ハイブリッド複合膜」の作製に着手している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 水中熱基板法による表面形態の異なる水酸アパタイト膜の作製と生体活性評価2005

    • 著者名/発表者名
      黒田健介, 中本真二, 市野良一, 興戸正純
    • 雑誌名

      第49回日本学術会議材料研究連合講演会講演論文集

      ページ: 327

  • [雑誌論文] 水中熱基板法による水酸アパタイト/コラーゲン複合膜の作製2005

    • 著者名/発表者名
      黒田健介, 井村幸央, 市野良一, 興戸正純
    • 雑誌名

      第49回日本学術会議材料研究連合講演会講演論文集

      ページ: 325

  • [雑誌論文] 水中熱基板法による炭酸置換型アパタイト皮膜の作製2005

    • 著者名/発表者名
      森山幹子, 黒田健介, 市野良一, 興戸正純
    • 雑誌名

      軽金属学会第109回秋期大会講演概要

      ページ: 157

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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