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2005 年度 実績報告書

ジュール加熱食品加工におけるセンサレス制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17760605
研究機関秋田大学

研究代表者

長縄 明大  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (70271872)

キーワードジュール加熱 / センサレス制御 / 発熱モデル / 可視化実験 / 熱伝導 / 電位分布
研究概要

ジュール加熱食品加工法は,容器内に食品と2枚の電極板を入れ,加熱対象である食品に直接交流電気を印加することにより,食品自身が電気抵抗体として発生するジュール熱を利用する方法である.食品加工において一般的に使用されている伝熱加熱とは加熱原理が異なるため,温度制御精度が良い,エネルギ変換効率がよい,焦げや加熱凝縮物を生じないなどの特徴を有する.しかし,食品の加熱加工における発熱現象を解明するため,これまで伝熱加熱法による熱移動に関する理論や実験のデータはたくさんの報告がなされてきた.しかし,ジュール加熱法における発熱や熱移動解析については,2次元での非定常温度分布解析,3次元非定常温度分布解析などがある程度で報告例は少ない.一方,熱画像撮影装置などを用いることにより,2次元での表面温度は容易に観察できるものの,3次元での温度分布を計測するためには,熱電対のような温度センサを測定対象物中に挿入する必要があり,測定対象物に混入物のない温度分布データはこれまで得られていない.
そこで,本研究では,ジュール加熱法における食品内部の温度分布を非破壊的かつ連続的に観察し,その現象を熱伝導および電位分布解析を行うことにより再現することを検討した.本研究では,温度により発色が異なる感温液晶マイクロカプセルを用いて,容器内の発熱現象を直接観察し,また容器内の電位分布を測定して実験データを取得した.また,差分法を用いた熱伝導および電位分布解析を行い,実験結果を再現するモデルの作成を行った.本研究では,ジュール加熱で通常用いられている対向電極の他に,様々な食品加工へ応用展開するため,電極板の面積や設置位置をずらした場合についても検討した.その結果,実験結果と解析結果は,非常に良く一致しており,ジュール加熱法における発熱および熱移動現象解明の基礎を構築することができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] ジュール加熱食品加工における精密温度制御2005

    • 著者名/発表者名
      関健史, 伊藤博基, 秋山美展, 長縄明大
    • 雑誌名

      2005国際食品工業展FOOMA JAPANアカデミックプラザ研究発表要旨集 Vol.12

      ページ: 170-173

  • [雑誌論文] ジュール加熱技術を応用した清酒殺菌システムのPID制御2005

    • 著者名/発表者名
      関健史, 長縄明大, 秋山美展, 安田基樹, 佐々木善幸, 渡辺健吾
    • 雑誌名

      計測自動制御学会東北支部第222回研究集会 資料番号222-5

  • [雑誌論文] ジュール加熱技術を応用した清酒殺菌システムの2自由度制御2005

    • 著者名/発表者名
      関健史, 長縄明大, 秋山美展, 安田基樹, 佐々木善幸, 渡辺健吾
    • 雑誌名

      電気学会産業計測制御研究会資料 IIC-05-121

      ページ: 27-31

  • [雑誌論文] 適応型2自由度サーボ系の設計とその応用2005

    • 著者名/発表者名
      関健史, 小熊慎, 長縄明大, 秋山美展, 安田基樹
    • 雑誌名

      第6回適応学習制御シンポジウム資料

      ページ: 87-90

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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