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2005 年度 実績報告書

ペプチドタグを利用した総括的タンパク質リフォールディングプロセスの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17760626
研究機関九州大学

研究代表者

小野 努  九州大学, 工学研究院, 助手 (30304752)

キーワード逆ミセル / リフォールディング / 透析法 / ナノスフェア / His-tag / SAM / 金微粒子 / コロイド
研究概要

本研究課題では、総括的リフォールディング効率の向上を目指してペプチドタグを導入したタンパク質の生産と逆ミセル透析法による高効率リフォールディングリアクターの構築を行った。N末端およびC末端にNiと錯形成が可能な連続するヒスチジン配列(His-tag)を有するポリペプチド鎖と片末端側にのみHis-tagを有する目的タンパク質発現ベクターをそれぞれ調製し、いずれの発現ベクターを用いてもペプチドタグ部分がタンパク質の発現および活性に大きな影響は与えないということが示された。そのうえ、逆ミセル透析法によるタンパク質リフォールディングは、速度論的見地からもペプチドタグの有無に関わらず高効率でのタンパク質リフォールディングを達成できることが示唆された。
また、ナノスフェアを利用したタンパク質の凝集・分散リフォールディングを目的として、His-tagを有するタンパク質分子と結合可能なNi修飾ナノスフェアの合成を行った。ナノスフェア自身が環境に応じて凝集しやすい性質を有しているため、安定に分散可能なナノスフェア調製が先ず重要であった。それ故、ナノスフェア基体の選定を行った結果、単分散なナノスケールの微粒子として調製可能で、チオール化合物によるSelf-Assembled Monolayer(SAM)でコートした金コロイドが最も有望であることが明らかとなり、チオール化合物でコートされた金ナノスフェアにNi配位子を導入することに成功した。
これらの知見から、機能性ペプチドタグの導入により、簡便なリフォールディング操作が可能となる新しいリフォールディングプロセスのための要素技術が構築されており、ペプチド-界面活性剤間の相互作用を更に巧妙に制御することによって、コロイド科学とタンパク質工学を融合したリフォールディングツールの開発が期待できる。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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