研究課題
2次元相対論的Fokker-Planckコードと流体コードを結合した解析コードFIBMETを用い、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの激光XII号+PWレーザーシステムによるコーン付きシェルターゲットの爆縮コア加熱実験解析を行った。コーンと高密度コアの間に低密度プラズマが存在する場合、微視的不安定性に起因して静電場が立ち、高速電子が減速されるとともに、高速電子ビームのパルス長が長くなる。加熱レーザーのパルス長がピコ秒程度になると、裏面プラズマ密度が比較的高い場合(レーザー臨界密度(n_c)の10倍程度)でもこの効果が見れる。この結果、裏面の密度ギャップがない場合に比べて、加熱効率が高くなることが示された。また、高密度コアプラズマ中での高速電子によるエネルギー付与はCoulomb相互作用が支配的であり、電磁場による影響は小さいことが分かった。シミュレーションでは加熱レーザーからコアへのエネルギー結合率6.5%、コア温度約0.5keVが得られた。コアプラズマの加熱機構として、高速電子のエネルギー付与のみを考慮していたが、加熱レーザーとコーンの相互作用に対する粒子シミュレーションではイオンの加速も観測されている。この高速イオンによる加熱の効果を考慮するために、次年度以降は、実空間1次元速度空間2次元のコードを開発して解析を進める予定である。
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Phys.Plasmas 13・2
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Journal of Physics, Conference Series(Proc.of 4^<th> IFSA, Biarritz, France, Sept.,2005) (In press)(To be published)
プラズマ・核融合学会誌 (In press)(掲載予定)
プラズマ核融合学会誌 81-supplement
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