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2006 年度 実績報告書

多層膜スーパーミラーを用いた熱中性子ビーム収束技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17760685
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

田村 格良  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 東海研究開発センター・原子力科学研究所・研究炉加速器管理部, 研究員 (80370427)

キーワード熱中性子ビーム制御 / 中性子ビーム制御装置 / スーパーミラー / ベンダー / 極薄基板
研究概要

照射位置で熱中性子ビームを集中させる際に、照射位置を可能な限りビーム取り出し口近傍に配置できるようにするためには、小さな曲率半径で熱中性子ビームを曲げる装置の開発が必要である。平成18年度は、製作した両面多層膜スーパーミラー基板の成膜方法の検討及び開発した方法による成膜をおこない、成膜した両面多層膜スーパーミラーの性能を評価した。
両面多層膜スーパーミラーの成膜方法の開発及び成膜時に使用する基板固定具の製作をおこなった。使用したスパッタ装置は片面ずつ成膜する方法で両面の成膜をおこなう。この方法により同じ成膜条件で成膜したが、表面と裏面で中性子反射率が異なることが判った。これは始めに成膜した面が反対側の成膜の際に汚染されるためで、基板固定具である両面多層膜スーパーミラー基板より少し小さい金属枠に両面多層膜スーパーミラー基板を固定し、スパッタリングによる回り込みを防ぐことで改善した。
0.2mm及び50μm厚みの両面多層膜スーパーミラー基板を本方式で固定して成膜に成功したが、50μm厚の両面多層膜スーパーミラー薄型基板は固定枠からはずす際にクラックが入ってしまった。
中性子反射率計により成膜に成功した両面多層膜スーパーミラーの測定をおこない、Ni単層膜ミラーの3倍の性能を持ち、90%の反射率を持つことを確認した。
平成19年度は、本方式での成膜により両面多層膜スーパーミラーの製作を引き続きおこなうともに、製作した両面多層膜スーパーミラーを用いて熱中性子ビームを短距離で曲げる装置を組み上げる。実際に熱中性子ビームを使用した実験を行う。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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