• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

希ガス蛍光を利用したパルス中性子イメージング検出器開発のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 17760688
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

齋藤 究  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (40370077)

キーワードシンチレーション / 希ガス
研究概要

ヘリウム/キセノン混合ガスのシンチレーション機構を解明する上で重要な、発光の時間波形、発光量を詳細に調べた。これらのデータは、ヘリウム/キセノン混合ガスを放射線検出器媒体として利用し、検出器開発を行う上でも重要な要素である。また、放射線エネルギーの検出器媒体への吸収過程を理解するために、放射線による電離収量も同時に測定した。
ヘリウム/キセノン混合ガスの全圧とキセノン分圧を変えてシンチレーション波形・発光量を測定した。測定には放射線源として^<241>Amを用い、5.49MeVα粒子による発光を測定した。測定には発光波長110nmから350nmに感度を持つ光電子増倍管用いた。全圧は1.0MPaと0.657MPa、キセノン分圧は10^3Paから10^5Paの範囲で測定を行った。
シンチレーション波形測定の結果、以下のようなことを明らかにした。シンチレーションの立ち上がり時間は4nsec.以下であり、タイミング信号として優れている。測定した光の減衰は、ヘリウムの励起2原子分子の発光寿命(10usec.)より早い。光の減衰には幾つかの成分が存在し、キセノン分圧に依存する成分、依存しない成分がある。発光波形はキセノン分圧のみならず、全圧にも依存する。
発光量測定では以下のようなことを明らかにした。キセノンへ分配されるエネルギー以上に発光量が大きい。発光波形と併せて考察するとヘリウムからキセノンへのエネルギー移行が起きている。キセノン分圧を増加させていくと発光量は増加していき、1%のキセノン濃度比で純キセノン1気圧と同程度の発光量となる。
以上の検出器媒体としての特性に基づき、ヘリウム/キセノン混合ガス・マルチアノード光電子、増倍管・VMEモジュールからなる2次元位置検出器を開発中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Study of Scintillation in Helium Mixed with Xenon to Develop Thermal Neutron Detectors2006

    • 著者名/発表者名
      K.Saito, S.Sasaki, H.Tawara, T.Sanami, E.Shibamura
    • 雑誌名

      2007 VCI BOOK OF ABSTRACTS

      ページ: 121

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi