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2006 年度 実績報告書

気孔孔辺細胞におけるアブシジン酸に応答した蛋白質リン酸化反応の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17770037
研究機関九州大学

研究代表者

木下 俊則  九州大学, 大学院理学研究院, 助手 (50271101)

キーワード気孔 / 孔辺細胞 / アブシジン酸 / リン酸化 / 14-3-3蛋白質 / ソラマメ / シロイヌナズナ
研究概要

植物ホルモン・アブシジン酸に応答した気孔閉鎖のシグナル伝達を解明することを目的として、孔辺細胞プロトプラストにおける蛋白質リン酸化反応について解析を行い、ソラマメ孔辺細胞プロトプラストにおいて、61kDa蛋白質がアブシジン酸処理により14-3-3蛋白質と結合し、この反応が61kDa蛋白質のリン酸化に依存していることを見出した。さらに、詳細な解析を行ったところ、この反応は、孔辺細胞特異的な反応であり、さらに、61kDa蛋白質は、すでにアブシジン酸に応答した気孔閉鎖に関与することが知られているAAPK(アブシジン酸活性化プロテインキナーゼ)により直接リン酸化されていることが示唆された。以上の結果は、61kDa蛋白質がAAPKの下流で、気孔閉鎖において重要な役割を担っていることを示している。
また、同様な実験をモデル植物シロイヌナズナの孔辺細胞プロトプラストを用いて行ったところ、53kDaの蛋白質が、アブシジン酸処理により14-3-3蛋白質と結合することを見出し、この蛋白質がソラマメ孔辺細胞の61kDa蛋白質のオーソログである可能性が考えられた。さらに、アブシジン酸非感受性変異体abi1-1においては、アブシジン酸に依存した14-3-3蛋白質の53kDa蛋白質への結合が見られず、このリン酸化反応が、気孔閉鎖において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
この研究と並行して、^<32>Pラベルしたソラマメ孔辺細胞を用いたアブシジン酸に応答したリン酸化レベルの変動する蛋白質の網羅的探索を行い、可溶性の55,50,47,19,15kDaの蛋白質、膜画分の100,85kDaの蛋白質がアブシジン酸処理後、10分以内にリン酸化されることを初めて見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Light regulation of stomatal movement.2007

    • 著者名/発表者名
      Shimazaki et al.
    • 雑誌名

      Annual Review of Plant Biology (In press)

  • [雑誌論文] 気孔の開口を駆動する細胞膜H^+-ATPase2006

    • 著者名/発表者名
      木下 俊則
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 51

      ページ: 871-876

  • [雑誌論文] Protein phosphatase 1 positively regulates stomatal opening in response to blue light in Vicia faba.2006

    • 著者名/発表者名
      Takemiya et al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103

      ページ: 13549-13554

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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