研究課題
当研究室で整備中のタバコ培養細胞の完全長cDNAライブラリーから、SCAMPホモログを含むベクターを選抜し、これをテンプレートとして、N、C末端にYFPおよびC末端に単量体RFPを持つSCAMPの融合タンパク質を発現するタバコ培養細胞BY-2株形質転換体を作製した。並行して、SCAMPのcDNAを発現ベクターに組み込み、大腸菌でリコンビナントタンパク質を作製し、精製した。これを抗原としウサギポリクローナル抗体およびラットポリクローナル抗体を作製した。NtSCAMPとYFPの融合タンパク質を発現するBY-2株の形質転換体を作製し、蛍光ビデオ顕微鏡により動的解析を行った。その結果、NtSCAMPは細胞膜とドット状の構造体に局在を示し、エンドサイトーシスのトレーサー色素FM4-64と共局在を示すことから、エンドソームにも局在することが推定された。そして、ゴルジ体と蛍光の一部が重なることからトランスGolgiネットワークに局在することが推定された。作製した抗体を用いた免疫電顕により、その局在が確認された。さらに、SCAMP-YFPおよび-RFPは細胞板に集積することを見出し、作製した抗体を用いた蛍光免疫染色および高圧凍結技法による免疫電顕でもフラグモプラストと呼ばれる赤道面に局在することがわかった。現在、輸送阻害剤および分裂阻害剤を用いて解析を行うとともに、機能に重要と思われる領域を欠損した変異SCAMPを発現させることにより、SCAMPの機能解析を進めている。
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Autophagy 2・2
ページ: 96-106
Journal of Medical Microbiology 54
ページ: 1007-1015
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry (印刷中)