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2006 年度 実績報告書

松果体における光情報伝達系の分子メカニズムと転写調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 17770058
研究機関東京大学

研究代表者

小島 大輔  東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (60376530)

キーワードゼブラフィッシュ / オプシン / 光受容 / 組織特異性 / 突然変異体スクリーニング / 松果体 / メラノプシン / G蛋白質
研究概要

概日時計は地球上のほぼ全ての生物にみられる普遍的な生命現象であり、その分子基盤の解明は現代の生命科学分野における最重要課題のひとつである。本研究では、(1)概日時計の光リセット機構、および(2)中枢時計組織に特異的に機能遺伝子を発現させる転写メカニズムを明らかにするため、松果体を主な研究対象として以下の研究を行った。
1.松果体の光情報伝達系の解析:ニワトリ松果体における概日時計の光リセットはG_<11>型の三量体G蛋白質を介すると考えられるが、このG蛋白質を活性化する光受容分子の実体は不明である。本年度は、候補分子メラノプシン(cOpn4-1)に加えて、その重複遺伝子cOpn4-2がニワトリ松果体に発現していることを見出した。そこで、cOpn4-2の組換え蛋白質を培養細胞系において調製し、発色団11-cis-retinalとの再構成実験を行ったところ、可視部に光感受性をもつ色素の生成が確認された。したがってcOpn4-2もcOpn4-1と同様に松果体の光受容分子として機能すると考えられる。また、ゼブラフィッシュの松果体近傍(手綱核)に新規オプシン遺伝子valopbが発現することを確認した。valopb遺伝子産物と発色団との再構成実験を行ったところ、約510nmに吸収極大をもつ光感受性色素の生成を確認した。
2.松果体特異的な遺伝子発現に関わる転写因子群の同定:新規シス配列PIPEを介した松果体特異的な転写メカニズムを解明するため、PIPE依存性の松果体GFP発現を示す遺伝子導入ゼブラフィッシュを用いて、優性突然変異体スクリーニングを行っている。本年度は、これまでに単離した変異系統のより詳細な表現型解析を行い、うち2系統においてホモ接合体と考えられる表現型(松果体のGFP発現の消失)を見出した。これにより、変異体の原因遺伝子の同定に向けた重要な足がかりを得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 多様な新規オプシンの構造と機能2006

    • 著者名/発表者名
      小島 大輔
    • 雑誌名

      比較生理生化学 23巻・3号

      ページ: 122-133

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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