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2005 年度 実績報告書

短鎖青色光受容体タンパク質のX線結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 17770086
研究機関京都大学

研究代表者

喜田 昭子  京都大学, 原子炉実験所, 助手 (70273430)

キーワードBLUFタンパク質 / 青色光受容体 / PixD / Tll0078 / X線結晶構造解析 / 結晶化 / FAD / 結晶構造
研究概要

Tll0078(PixD)は,近年フラビンを補欠因子とする第3の青色光受容体として発見されたタンパク質群であるBLUFドメイン(The sensor for Blue-Light Using FAD)を含むタンパク質のひとつである.BLUFドメインはアミノ酸残基数約100の小さなタンパク質で,FADを分子内に1つ保持する.ゲノム解析により,BLUFドメインは細菌やシアノバクテリアなどの生物種に広く保存されていることが明らかになった.しかし,このタンパク質はアミノ酸相同性を持つ構造既知タンパク質は全くなく,FADの環境や重要なアミノ酸残基の特定は全く行われていなかった.Tll0078は,アミノ酸残基数143,分子量15,000Daの短鎖青色光受容体タンパク質であり,そのN末端がBLUFドメインである.
本研究では,Tll0078の結晶化と放射光を使っての構造解析を行い,2&_I解能での解析に成功した.BLUFタンパク質としては本解析が初めての立体構造である.Tll0078は,単量体5個が環状に結合し,それが向かい合わせに重なって大きな環状10量体を形成していた.Tll0078単量体は,2本のαヘリックスと5本のβシートからなるBLUFドメインと,2本のヘリックスからなるC末端ドメインにより構成されており,C末端ドメインが環状分子の内側に,BLUFドメインが外側に配置されていた.FADはそのイソアロキサジン環がBLUFドメインの2本のヘリックスの間に挟まれるようにしてタンパク質に結合していた.FADと結合しているアミノ酸残基は種々のBLUFドメイン間で非常に高く保存されていた.FADのアデニル酸部分はTll0078分子外へ伸びており,電子密度を確認することが出来なかった.この部分は自由度が高いことが考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Structure of a cyanobacterial BLUF protein, Tll0078, containing a novelFAD-binding blue-liaht sensor domain2005

    • 著者名/発表者名
      A.Kita
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol 349

      ページ: 1-9

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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