• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

重複遺伝子の進化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17770206
研究機関九州大学

研究代表者

猪股 伸幸  九州大学, 大学院理学研究院, 助手 (20301335)

キーワード遺伝 / 進化 / 重複遺伝子 / ショウジョウバエ / アミラーゼ
研究概要

トラフショウジョウバエ(Prosophila kikkawai)はゲノム中に4コピーのアミラーゼ遺伝子をもつ。重複アミラーゼ遺伝子のひとつであるAmy1遺伝子について研究を行った。
Amy1遺伝子のコード領域1.5kbに加え、その5'上流域約1.7kbと3'下流域約300bpをキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)に遺伝子導入(異種間トランスフォーメイション実験)すると、宿主であるキイロショウジョウバエにおいてトラフショウジョウバエと同様の遺伝子発現パターンを示すことを昨年度明らかにした。このことはキイロショウジョウバエのトランスエレメントは機能的にはトラフショウジョウバエと同等であり、進化的に保存されていることを示唆する。また、2種間で観察される遺伝子発現の違いは遺伝子コード領域の近傍配列が原因であることを示唆する。
本年度は、Amy1遺伝子の5'上流域におけるアミラーゼ遺伝子の発現調節機能について調べるため、Amy1遺伝子5'上流域のdeletion mutantationによるDNA constructの作製およびP因子仲介形質転換法による異種間トランスフォーメイション実験を発展させた。その結果、
(1)異なる2つの餌(アミラーゼ酵素の基質である澱粉とその分解産物であるグルコース)に応答するシス調節配列はAmy1遺伝子コード領域の近傍の上流域に存在する、(2)澱粉の餌でアミラーゼ遺伝子発現を誘発するシス調節配列が少なくとも2つは存在する。これらは、上記(1)の餌応答シス調節配列よりさらに上流域に位置する、また、(3)アミラーゼ遺伝子発現を抑制する餌に依存しないシス調節配列が存在する、ことが明らかになった。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi