• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

ノンクライマクテリック型果実の成熟制御因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 17780025
研究機関岡山大学

研究代表者

牛島 幸一郎  岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (20379720)

キーワード果実成熟 / プロテオーム解析 / ノンクライマクテリック型果実 / 翻訳後修飾
研究概要

果実はその成熟特性によりクライマクテリック型とノンクライマクテリック型果実に分類されるが、本研究の研究対象であるノンクライマクテリック型果実の成熟機構は不明な点が多い。そこで、本研究ではまずノンクライマクテリック型果実であるブドウ果実でプロテオーム解析を行った。とくに成熟前後で様相が大きく異なると期待される細胞壁画分について解析を行ったところ、11のスポットにおいて明確な発現量の差が認められた。そのうち発現量が多かった9つのスポットについてMS解析を行い、現在6つのスポットについてアノテーションが終わっている。3つのスポットのPMFパターンはTIGRデータベース上のESTクローン'TC45204'と一致した。TC45204はシグナルペプチドを持つタンパク質をコードしており、細胞外に分泌していると期待される。また、3つのスポットが同一の遺伝子由来であることが示唆されたことから、細胞がにおいてTC45204タンパク質は複数の翻訳後修飾を受けていると考えられた。スポットパターンからこの修飾は成熟前後で異なっていると推測されており、ブドウ果実の成熟において何らかの機能を果たしている可能性が示唆される。もう一つの研究材料であるウリ科植物についてはメロン品種‘ハネデュ'が非常に興味深い特性を示すことを明らかにした。この品種ではクライマクテリック果実に典型的な自己触媒的エチレン合成能が欠失しており、一見、ノンクライマクテリック型果実のような成熟特性を示す。リアルタイムPCRで解析を行ったところ、エチレン合成に関わる遺伝子であるACSとACO遺伝子の遺伝子発現が共に抑制されていた。‘ハネデュ'ではエチレン合成以外の成熟特異的な現象は正常に起こることから、エチレン信号伝達のうちEIN3以降のエチレン合成に関わるシグナル経路に変異が起きていると考えられる。従って、この品種の解析から果実成熟時のエチレン合成の制御機構を明らかにし、ノンクライマクテリック型果実の成熟機構を解明する上での基礎的知見が得られると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Expression characteristics of seven members of the beta-galactosidase gene family in 'LaFrance' pear (Pyrus communis L.) fruit during growth and their regulation by 1-methylcyclopropene during postharvest ripening2006

    • 著者名/発表者名
      Mwaniki M.W. et a1.
    • 雑誌名

      POSTHARVEST BIOLOGY AND TECHNOLOGY 36

      ページ: 253-263

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi