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2006 年度 実績報告書

放線菌で発見された新規キチン分解産物輸送系の機能解析と発現制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17780056
研究機関千葉大学

研究代表者

齋藤 明広  千葉大学, 園芸学部, 助手 (50375614)

キーワード放線菌 / ストレプトミセス / キチン / オリゴ糖 / ABC輸送系 / 受容体 / キチナーゼ / 転写制御
研究概要

Streptomyces coelicolor A3(2)M145株で発見されたキチンオリゴ糖のABC輸送系をコードすると考えられる遺伝子群cbiEFG(現在はdasABCと改名)の生物学的機能とその発現制御を明らかにするため,平成17年度は主にin vitroでの解析を行った。平成18年度は下記の通り,in vivoでの解析を行った。
1.dasA遺伝子破壊株の作成と表現型の解析
dasA遺伝子の生物学的機能をin vivoで明らかにするため,薬剤耐性遺伝子をマーカーとして,S.colicolor A3(2)M145株の染色体上に存在するdasA遺伝子を相同組換えによって破壊した。得られたdasA遺伝子破壊株では,キチン単糖(N-アセチルグルコサミン)の輸送活性は野生株と変わらなかったが,キチン二糖(N,N'-ジアセチルキトビオース)の輸送速度は,親株の25%に低下した。このことから,dasA遺伝子が,キチン二糖の輸送に関与することが明らかとなった。また,キチン二糖の存在下でのキチナーゼ生産能を調べたところ,dasA遺伝子破壊株では,キチナーゼ生産のレベルが親株よりも高くなることが見出された。
2.dasABC遺伝子群の転写単位の解析
dasABC遺伝子群はクラスターを形成しており,オペロンとして共転写される可能性が考えられた。そこで,それぞれの転写単位に特異的なプライマーを設計して,逆転写-PCRによって転写産物の有無を調べたところ,dasABCはオペロンではなく,dasA遺伝子は単独で,dasABCはともに転写されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] The conserved cis-acting elements upstream genes composing the chitinolytic system of streptomycetes are DasR responsive elements2007

    • 著者名/発表者名
      Colson S, Stephan J, Hertrich T, Saito A, van Wezel GP, Titgemeyer F, Rigali S
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Microbiology and Biotechnology 12・1-2

      ページ: 60-66

  • [雑誌論文] The dasABC gene cluster, adjacent to dasR, encodes a novel ABC transporter for the uptake of N,N'-diacetylchitobiose in Streptomyces coelicolor A3(2)2007

    • 著者名/発表者名
      Saito A, Shinya T, Miyamoto K, Yokoyama T, Kaku H, Minami E, Shibuya N, Tsujibo H, Nagata Y, Ando A, Fujii T, Miyashita K
    • 雑誌名

      Applied and Environmental Microbiology 73・9(印刷中)

  • [雑誌論文] Comparison of the enzymatic and antifungal properties between family 18 and 19 chitinases from Streptomyces coelicolor A3(2)2006

    • 著者名/発表者名
      Kawase T, Yokoyama S, Saito A, Fujii T, Nikaidou N, Miyashita K, Watanabe T
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 70・4

      ページ: 988-998

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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