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2005 年度 実績報告書

大麻(アサ)の医薬化合物高生産を目的とした分子育種

研究課題

研究課題/領域番号 17780075
研究機関東京大学

研究代表者

高上馬 希重  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80342781)

キーワードアサ / 組織培養 / 毛状根 / THCA / GFP / 分子育種
研究概要

1.アサ植物体を無菌状態で育てようとする場合,種子を殺菌処理して培地上で発芽させ植物体とする一般的な手法を用いていた.しかしながらこの手法では植物体の成長が不良であり健全な無菌植物体を得ることが困難であった.そこでモデル植物であるシロイヌナズナでの事例を参考に二層培地法を検討した.その結果,培地として0.8% agar培地の上部に1.5% agar培地を重層することで無菌植物体育成に良好な結果を得た.
2.アサ毛状根におけるレポーター遺伝子の導入を試みた.レポーター遺伝子としてgreen fluorescent protein(GFP, S65T)を用いた.同遺伝子を発現するように設計したベクターを土壌細菌Agrobacterium rhizogenesに導入した.同細菌を直径0.41mmの感染針を用いて無菌植物体の茎部位に感染させたところ毛状根組織の誘導が多数確認された.この組織に490nmの励起光照射を行うと緑色のGFP蛍光を示したことから,アサ毛状根組織においてもGFP遺伝子が良好に発現することが確認された.
3.アサ特異的化合部カンナビノイドの一つであるTHCAの生合成酵素遺伝子を高発現するベクターを構築するにあたり複数のアサ系統からTHCA生合成酵素遺伝子のクローニングを行った.その結果同遺伝子は一分子種のみで構成されているのではないことが明らかとなった.そこで13のアサ系統について同遺伝子のクローニングを行った.その結果,THCA含有量が高い「ドラッグタイプ」に分類される系統に由来する分子種と,THCA含有量の低い「ファイバータイプ」の系統に由来する分子種に二分された.つまりTHCA生合成酵素遺伝子には二つの分子種が存在することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Study of DNA polymorphisms of cannabinoid synthase gene in Cannabis sativa L.2005

    • 著者名/発表者名
      Mareshige Kojoma, Hikaru Seki, Shigeo Yoshida, Toshiya Muranaka
    • 雑誌名

      Journal of Plant Research Vol.118 supplement

      ページ: 110

  • [雑誌論文] DNA polymorphisms 1n the tetrahydrocannabinolic acid (THCA) synthase gene in "drug-type" and "fiber-type" Cannabis sativa L.

    • 著者名/発表者名
      Mareshige Kojoma, Hikaru Seki, Shigeo Yoshida, Toshiya Muranaka
    • 雑誌名

      Forensic Science International (in press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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