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2006 年度 実績報告書

Gタンパク質共役型受容体を介した遊離脂肪酸によるアポトーシス阻害機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17780081
研究機関東京大学

研究代表者

勝間 進  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (20378863)

キーワード受容体 / GPCR / 遊離脂肪酸 / シグナル伝達 / GPR120 / アポトーシス / GLP-1 / MAPキナーゼ
研究概要

遊離脂肪酸(Free Fatty Acid : FFA)は多くの組織において生理的に重要な役割を果たしている。FFA誘導体であるプロスタグランジンやロイコトリエンは細胞膜に特異的なGタンパク質共役型受容体(GPCR)を持つことから、FFA(特に長鎖)も細胞膜上に特異的な受容体を持ち、それを刺激することによって細胞内情報伝達に寄与している可能性があると考えられてきた。最近、いくつかのグループが3つのオーファン受容体GPR40,GPR41,GPR43がFFAによって活性化されることを報告した。申請者らはこれらのグループとは独立に新たな長鎖FFA受容体としてGPR120を同定し、さらに、GPR120が腸管においてインクレチンの一つであるGLP-1と分泌細胞(L細胞)において共存し、FFAによるGLP-1の分泌に関わっていることを証明した(Hirasawa et al.,Nature Medicine,2005)。本研究では、新規FFA受容体GPR120のシグナル伝達経路とその結果もたらされる生理現象の解明を目的として研究を行っている。昨年度は、マウス腸管由来STC-1細胞においてFFAによるERKの活性化が血清飢餓等によって起こされる細胞死(アポトーシス)を阻害することを下記らかにした。また、このFFAによるアポトーシス抑制作用が、GPR120を介するものであることを明らかにした(Katsuma et al.,Journal of Biological Chemistry,2005)。本年度は、他の動物種であるラットのGPR120オーソログをクローニングした(Acc#AB207868)。現在、その機能解析を行っているところである。また、昆虫等、他の生物種から脂肪酸受容体の同定を試みているが、現在のところ成功していない。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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