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2006 年度 実績報告書

大豆タンパク質とイソフラボンの相互作用による脂肪組織での脂質代謝調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17780113
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

高橋 陽子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, 主任研究員 (50353933)

キーワード大豆タンパク質 / イソフラボン / 脂肪組織 / 肝臓 / 脂肪酸代謝 / 遺伝子発現量
研究概要

大豆タンパク質とイソフラボンを単独または同時摂取したときの脂質代謝への影響を明らかにするため、肝臓と脂肪組織での脂質代謝関連酵素の活性とmRNA発現量を測定した。
SD雄ラットの肝臓では、大豆タンパク質はカゼインと比べ脂肪酸合成系酵素の活性とmRNA量を低下させ、イソフラボン添加も両タンパク質で酵素活性を減少させた。しかし脂肪酸合成系の転写因子ステロール調節エレメント結合タンパク質(SREBP)-1cのmRNA量は変化しなかった。一方、脂肪酸酸化系の転写因子ペルオキシソーム誘導剤活性化受容体(PPAR)αは大豆タンパク質およびイソフラボン摂取により増加した。脂肪酸酸化系酵素の活性とmRNA量はイソフラボン添加により増加が見られたが、食餌タンパク質源の影響は小さかった。褐色脂肪組織では脱共役タンパク質(UCPs)のmRNA量は大豆タンパク質食群で増加し、イソフラボンは0.4%添加で両タンパク質群ともこれらの値を増加させた。脂肪細胞分化に関わるPPARγのmRNA量は白色脂肪組織でイソフラボン0.4%添加食により減少し、褐色脂肪組織では大豆タンパク質群で増加した。
肥満モデルのZucker fa/fa雄ラットでは、イソフラボンは白色脂肪組織のレプチン、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、PPARγのmRNA量を増加させたが、褐色脂肪組織ではレプチン、LPLとグルコース輸送体4遺伝子のmRNA量をむしろ低下させた。食餌タンパク質の種類は、両脂肪組織でのこれらの値を変化させなかった。
食餌タンパク質の種類とイソフラボンは脂肪組織と肝臓での脂質代謝関連遺伝子の発現量を変化させることが示され、肥満ラットと正常ラットとではその応答が異なる場合があった。しかし両成分による脂質代謝変化に対する明確な相乗作用は見られなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Alteration by dietary soy isoflavone of SREBP-1-dependent genes in the liver of rats fed a high saturated-fat diet.2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Y, Ide T
    • 雑誌名

      食品総合研究所研究報告 71号

      ページ: 7-13

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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