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2005 年度 実績報告書

島嶼性希少鳥類の遺伝的構造解析を応用した島嶼林ネットワークの評価

研究課題

研究課題/領域番号 17780130
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

関 伸一  独立行政法人森林総合研究所, 九州支所, 研究員 (50343801)

キーワード島嶼林 / 生息地ネットワーク / 遺伝的構造 / カラスバト / アカヒゲ
研究概要

島嶼性希少鳥類カラスバトおよびアカヒゲの遺伝的構造解析を行うことにより,鳥類の生息地としての島嶼林ネットワークの保全について検討するため,本年度は主にミトコンドリアDNAの分析に必要なプライマーの設計を進めた。カラスバトでは,筋組織サンプルなどから得たDNAをもとに,コントロール領域ドメインIを含む部分約500塩基対を増幅・塩基配列決定するためのプライマーSXL0とKXH5を設計した。このプライマーを用いることで,脱落羽毛から抽出した質の低い微量のDNAからも高い確率でカラスバトの目的領域を増幅でき,またこの領域は比較的多くの種内多型を持つことが確認できた。これに加えて,このプライマーはキジバトやアオバトなど属の異なる他のハト類でも高い確率で増幅産物を得ることができ,ハト科内で汎用性のあることが確かめられた。そこで,ハト科の脱落羽毛を用いた遺伝的構造解析に適したプライマーとして報告した。さらに,今後のカラスバトの分析に使うためにSXL0を改良し,カラスバトでの特異性と適合性をより高めたプライマーとしてKXL0を設計した。また,アカヒゲについては,研究代表者がこれまでに開発済みのプライマーAXL1,AXH2,AXH8,AXL7と既存のプライマーH1343を用いて薩南諸島のサンプルの一部の分析を行った。その結果,対象領域約1250塩基対には地域集団内で複数の多型が認められ,遺伝的構造の解析に適している事が確認できた。これらの分析と平行して,薩南諸島・先島諸島・沖縄諸島などで野外調査を行い,カラスバトおよびアカヒゲの組織サンプルを収集した。さらに,対象地域で野外調査を行っている研究者への協力依頼を行い,効率的にサンプルの収集を行う準備を進めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Application of molted feathers as non-invasive samples to studies on the genetic structure of pigeons (Aves : Columbidae).2006

    • 著者名/発表者名
      Shin-Ichi Seki
    • 雑誌名

      Journal of Forest Research 11(in press)

  • [雑誌論文] 男女群島における春季の鳥類相2006

    • 著者名/発表者名
      関伸一
    • 雑誌名

      九州森林研究 59(印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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