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2005 年度 実績報告書

魚類始原生殖細胞の細胞工学的改変による育種技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17780146
研究機関北海道大学

研究代表者

斎藤 大樹  北海道大学, 水産科学研究院, 学術研究員 (90396309)

キーワード始原生殖細胞(PGCs) / 借腹生産 / 細胞工学 / 生殖系列キメラ / 水産育種 / セルソーティング
研究概要

本研究は、細胞工学的育種を魚類へ適用することを目的としている。具体的には、育種の素材として始原生殖細胞(PGCs)に注目し、PGCsに対する細胞工学的技術の開発を目指している。
平成17年度では、以下の項目に重点を置き、研究を行った。
1、機能的なPGCsを大量に分取する手法の開発
(1)PGCs分取法の確立
ひとつの胚に含まれるPGCsは極めて少ない。そこで、PGCsを解析し操作するために、これらの細胞を濃縮し純化する必要がある。ゼブラフィッシュ、キンギョ、ドジョウのPGCsをGFP-nos1 3'UTR mRNAの顕微注入により標識し、セルソーターを用いての大量分取技術の開発を行った。その結果、純度98%以上の割合でPGCsを精製することができた。
(2)大量に調整したPGCsの機能解析
一般的に、大量分取した細胞はダメージにより細胸機能を失う場合が多いことが知られている。そこで、分取したPGCsを他胚へ移植することにより、移動能が保持されているか否かの検討を行った。その結果、分取・移植したPGCsも宿主の生殖巣へと移動したことから、これらのPGCsは完全な細胞機能が保持されていることが明らかとなった。このことは、本研究で確立したPGCs分取条件が適切であったことを示している。
2、PGCsに関する基礎的知見の集積
キンギョの様々な発生段階のPGCsを単離し、胞胚期宿主胚に移植することにより、PGCsの移動能と発生段階との関係を詳細に調べた。その結果、PGCsの移動能はPGCsに内在する要因によって制御されていることが明らかとなった。このような知見に関しては現在までどの動物種においても報告はない。この結果は、現在、投稿準備中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Transcriptional regulation of plasminogen activator inhibitor-1 by transforming growth factor-beta, activin A and microphthalmia-associated transcription factor.2006

    • 著者名/発表者名
      Murakami M
    • 雑誌名

      Cellular Signalling 18

      ページ: 256-265

  • [雑誌論文] The formation of primordial germ cells from germline cells in spherical embryos derived from the blastodisc of 2-cell embryos in goldfish, Carassius auratus.2005

    • 著者名/発表者名
      Otani S
    • 雑誌名

      International Journal of Developmental Biology 49

      ページ: 843-850

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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