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2007 年度 実績報告書

新規モデル海洋植物スサビノリのゲノム研究基盤技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17780147
研究機関北海道大学

研究代表者

遠藤 博寿  北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 特任助教 (60396306)

キーワードスサビノリ / transformation / 突然変異体 / 発現マップ / モデル海洋植物
研究概要

本年度は,海産紅藻スサビノリのゲノム研究に向けた基盤技術開発のうち,1.遺伝子導入に関する方法の検討および確立,2.色彩変異体を用いた遺伝学的解析方法の樹立を中心に研究を行った.
1に関しては,昨年度までにクローニングに成功しているいくつかの遺伝子のプロモーター領域を用いて発現用ベクターを作製し,これらをスサビノリ細胞へ導入した後,レポーター遺伝子の発現を試みた.また,その際,導入における諸条件(DNA量,打ち込み時のサンプルとガンの間の距離,圧の強弱など)について詳細に比較・検討し,レポーター遺伝子の発現効率について解析した.この結果,一過性の発現ではあるが,外来遺伝子発現のための比較的安定した条件について多くの知見が得られ,今後の組換えによる遺伝子導入実験のために不可欠である基礎的な条件を確立することに成功した。
2に関しては,昨年度までに作出に成功しているいくつかめ新規な色彩変異株(緑色系2株・赤色系1株)のうち2株(MG型・緑色系とMRR型・赤色系)を選び,交雑実験を行った.その結果,これら変異体同士の交雑は成功し,交雑糸状体を得ることができた.この糸状体からは,単色(MG型およびMRR型)の葉状体のほか,MG型とMRR型の色彩からなる2,3,4,区分状のキメラ葉状体が得られた.さらに,このキメラ葉状体の各部位を単離し,培養を行い単胞子を放出させたところ,これらの胞子はすべて各部位と同じ色彩をもつ単色の葉状体となった.これらの実験から,スサビノリを遺伝学的解析に供するための基礎的な技術が確立された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 海産紅藻スサビノリ(紅色植物門・ウシケノリ目)の2種類の色彩変異株の諸形質とその遺伝2008

    • 著者名/発表者名
      高橋潤・冨松亮介・遠藤博寿・北出幸広・水田浩之・嵯峨直恆
    • 雑誌名

      水産育種 37

      ページ: 19-27

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Factors influencing efficiency of transient gene expression in the red macrophyte Porphyra yezoensis.2008

    • 著者名/発表者名
      S. Fukuda, K. Mikami, T. Uji, E-J. Park, T. Ohba, K. Asada, Y. Kitade, H. Endo, I. Kato, N. Saga
    • 雑誌名

      Plant Science 174

      ページ: 329-339

    • 査読あり
  • [学会発表] 海産紅藻スサビノリ(Porphyra yezoensis)におけるオルガネラの遺伝様式2007

    • 著者名/発表者名
      崔成剤・朴恩貞・遠藤博寿・北出幸広・嵯峨直恆(北大・院水)
    • 学会等名
      2007年度 日本水産学会秋季大会
    • 発表場所
      北海道大学大学院・水産科学研究院(函館・北海道)
    • 年月日
      2007-09-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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