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2005 年度 実績報告書

魚類の脳内で性特異的に発現する遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17780159
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

大久保 範聡  基礎生物学研究所, 生殖生物学研究部門, 助手 (10370131)

キーワード魚類 / メダカ / 脳 / 性差 / サブトラクション
研究概要

魚類の脳は性的可塑性をもち、外的・内的要因により、容易にその性が逆転し得る。しかし、その分子メカニズムに関してはほとんど明らかとなっていない。我々は今回、そのメカニズムを明らかにする基盤として、魚類の脳内で性特異的な発現パターンを示す遺伝子の単離・同定を試みた。実験材料としてはメダカを選定した。メダカは近年、モデル動物としての基盤整備が急速に進行しているとともに、Y染色体上に存在する性決定遺伝子が同定されているなど、生殖生理学・神経科学に関する知見が多く蓄積されている。まず、PCRを利用したcDNAサブトラクション法を用い、性成熟した雌雄の脳内で発現量に差のある遺伝子のcDNAクローンが濃縮されたサブトラクションライブラリーを作製した。その中から計6,000のcDNAクローンをランダムに選び出し、塩基配列を決定した。その後、ドットプロットハイブリダイゼーション解析、および定量的リアルタイムPCRにより、真にメダカ脳内で性特異的に発現する遺伝子をスクリーニングした。また、それと平行して、過去の文献から発現量に差がある可能性がある遺伝子を約100種類、メダカからin silicoクローニングし、それらについても定量的リアルタイムPCRにより、脳内での発現量の性差を調べた。これらの実験の結果、真にメダカ脳内で性特異的に発現する遺伝子を計11個同定した。そのうち、5個がメスで高い発現量を示す遺伝子で、6個がオスで高い発現量を示す遺伝子であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Forebrain gonadotropin-releasing hormone neuronal development : insights from transgenic medaka, and the relevance to X-linked Kallmann syndrome2006

    • 著者名/発表者名
      Okubo K, Sakai F, Lau EL, Yoshizaki G, Takeuchi Y, Naruse K, Aida K, Nagahama Y
    • 雑誌名

      Endocrinology 147(3)

      ページ: 1076-1084

  • [雑誌論文] p73 is required for the development of the terminal nerve GnRH3 neurons2006

    • 著者名/発表者名
      Okubo K, Nagahama Y
    • 雑誌名

      Comparative Emdocrinology and Biodiversity in Asia and Oceania

      ページ: 185-186

  • [雑誌論文] Whole-cell electrophysiology of gonadotropin-releasing hormone neurons that express green fluorescent protein in the terminal nerve of transgenic medaka (Oryzias latipes)2005

    • 著者名/発表者名
      Wayne NL, Kuwahara K, Aida K, Nagahama Y, Okubo K
    • 雑誌名

      Biology of Reproduction 73(6)

      ページ: 1228-1234

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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