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2006 年度 実績報告書

魚類の脳内で性特異的に発現する遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17780159
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

大久保 範聡  基礎生物学研究所, 生殖生物学研究部門, 助教 (10370131)

キーワードメダカ / 性差 / 性的可逆性 / 脳 / 遺伝子発現 / サブトラクション
研究概要

魚類の脳は生涯にわたり、性的可逆性をもち、外的・内的要因により、容易にその性が逆転し得るという興味深い特徴をもつ。そのような魚類の脳については、古くから多くの関心が集められてきたが、なぜ、魚類の脳が性的可逆性をもつのかについての分子メカニズムは全く明らかとなっていない。そればかりか、そもそも魚類の脳に性差があるのかといった基本的なことさえもはっきりしていないのが現状であった。そこで本研究では、メダカをモデルとして用い、まず、魚類の脳に遺伝子発現レベルで性差が存在するのか否かということを調べることとした。
本研究では、cDNAサブトラクション解析、および定量的PCR解析を用いて、メダカの脳内で発現パターンに性差を示す遺伝子を12種類同定し、その後、定量的in situ hybridization解析によって、それらの遺伝子の発現解析を行った。その結果、pacap1は視索前野や視蓋でオスの方が高い発現を示すこと、vipは視索前野でメスの方が高い発現を示すこと、mchは視床下部でオスの方が高い発現を示すことが分かった。また、npbは終脳と視索前野でメスのみで発現すること、galは視索前野でオスのみで発現することも明らかとなった。さらに、cyp19a2は、嗅球から延髄にかけて、幅広く発現しているが、そのほとんどの領域において、メスの方が高い発現を示すこと、soulは脳膜系で発現しており、その発現はメスで高いことが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Liver receptor homologue-1 (LRH-1) activates the promoter of brain aromatase (cyp19a2) in a teleost fish, the medaka, Oryzias latipes.2007

    • 著者名/発表者名
      Ohmuro-Matsuyama Y, Okubo K, Matsuda M, Ijiri S, Wang D, Guan G, Suzuki T, Matsuyama M, Morohashi K, Nagahama Y
    • 雑誌名

      Molecular Reproduction and Development (in press)

  • [雑誌論文] Fox12 up-regulates aromatase gene transcription in a female-specific manner by binding to the promoter as well as interacting with ad4 binding protein/steroidogenic factor 12007

    • 著者名/発表者名
      Wang D, Kobayashi T, Zhou L, Paul-Prasanth B, Ijiri S, Sakai F, Okubo K, Morohashi K, Nagahama Y
    • 雑誌名

      Molecular Endocrinology 21

      ページ: 712-725

  • [雑誌論文] ゴナドトロピン放出ホルモン受容体 (GnRH-R) の分子進化2006

    • 著者名/発表者名
      大久保範聡, 長濱嘉孝, 会田勝美
    • 雑誌名

      生体の科学 57

      ページ: 432-433

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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