研究概要 |
平成17年で得られた成果は、以下の通りである. 《現地観測システムの改善》【分析技術】現在奈良県五條市で稼働しているFIP水質モニタリング装置にUMFIA分析ユニットを追加し,Na、K、Cl、NO3-N(硝酸)を分析項目としている.UMFIAの分析項目であるNO3-N(硝酸塩)に微流量型ペリスタポンプ(Ismatec IPC-N8)を1台導入し,現在消費電力並びに現地での連続分析試験を継続して行っている.溶融シリカキャピラリーとFIA採水機の結合部から,銅カドミウムカラムにかけての目詰まりの対策を行っているところであり,UMFIAの微量分析特性と現地連続モニタリングの要求のバランスをとっているところである.【凍結対策】凍結防止のため温水の不凍液を装置の主要部分に循環させる「凍結防止装置」を導入した.電力消費試験を行い,システム全体の使用電源容量を確認した.年度末に,太陽電池パネルの設置を行い,動作試験を行っている.【電力の確保】観測を行っている奈良県の山林流域に、太陽電池パネルとチャージコントローラーを追加した電源システムを新たに構築した.現地補充型の電源システムとすることで、メンテナンス労力の削減と更なる電力確保を実現した. 《解析》本システムで得られたデータを元に,山林からの溶存態イオン流出総量の推定精度に関して検証を行った論文を発表した(アクセプトされ掲載待ちの状態).又現在この観点では少ない取得データに基づく推定精度について,新たな方法論を提案すべく準備中である
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