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2006 年度 実績報告書

長期オンサイトモニタリング手法の確立と面源負荷解析数値モデルの検証に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17780185
研究機関神戸大学

研究代表者

多田 明夫  神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (00263400)

キーワードオンサイト分析 / UMFIA / 硝酸 / 面源 / 長期モニタリング / 自動採水機 / 太陽電池
研究概要

平成18年度に実施した研究,得られた知見は以下の通りである.
【分析技術】本年度は渓流水の硝酸分析を目的としたU-MFIAオンサイト分析システムの改良を行った.現地に持ち出す前に,温度変化を想定した定量精度検証試験を行ったところ,良好な結果が得られた.カラムの寿命から,連続観測期間は1週間強であった.現地にて本システムを適用したところ,実際に洪水時の濁水となった渓流水の分析時に,微細なCu-Cd還元カラムでの10μm以下の懸濁物質による流路目詰まりが認められた.このため室内にシステムを持ち帰り,現地の洪水時渓流水を想定した濁水現地試料水を基に,検証試験を行った.この結果,カラム内のCu-Cd粒径の最小粒径を規定することで,目詰まりを回避できることがわかった.しかしながらカラム内流路径の増大とそれによる比表面積の減少のため,カラム分散の増大による検出感度の低下とカラム寿命の短命化が明らかとなった.この点については至急改良試験を追加し,再度現地に適用する計画である.
【解析】本年度はこれまで得られているデータをもとに,オンサイト分析法の構築方法とその結果についての論文発表を行った.また,海外でのモデル解析例を検討する前に,そもそも面源負荷量の推定精度に疑義が付され,その良好な推定法が求められている状況であることが明らかとなったため,この点について検討を加え,三報の論文を公表した.この結果,従来我が国で標準的に用いられているLQ式法による推定値はバイアスが大きく利用すべきでないこと,良好な推定値はBeale比推定法,良好な信頼区間はBootstrap法により推定できることを示唆した.今後,その実データに対する適用結果と,より広範な適用指針を公表する予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 集水域からの流出負荷量の推定法とその不確かさについて2006

    • 著者名/発表者名
      多田明夫
    • 雑誌名

      農業土木学会論文集 245号

      ページ: 109-122

  • [雑誌論文] LQ式による回帰の信頼区間について-山林小流域からの溶存イオン流出負荷量推定を例として-2006

    • 著者名/発表者名
      多田明夫
    • 雑誌名

      農業土木学会論文集 244号

      ページ: 197-206

  • [雑誌論文] 山林小流域からの溶存イオン流出負荷量の推定精度について2006

    • 著者名/発表者名
      多田明夫
    • 雑誌名

      農業土木学会論文集 242号

      ページ: 39-48

  • [雑誌論文] Long-term and high temporal resolution in situ monitoring of potassium, sodium, and chloride in small forested stream using flow injection potentiometry2006

    • 著者名/発表者名
      Tada, A.
    • 雑誌名

      水文・水資源学会誌 第19巻6号

      ページ: 445-457

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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