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2005 年度 実績報告書

乳牛における増乳効果を有する飼料中機能性成分の探索とその飼養技術の応用開発

研究課題

研究課題/領域番号 17780205
研究機関独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構

研究代表者

小酒井 貴晴  独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 北海道農業研究センター畜産草地部, 研究員 (70391480)

キーワード機能性成分 / 乳腺上皮細胞 / アポトーシス / 泌乳 / エンドセリン
研究概要

エンドセリン作用系を抑制する飼料由来成分を探索し、その因子を含む飼料を給与させることで、乳腺退行を遅らせて泌乳量を増大させる飼養管理技術を開発するために、初年度は、乳腺上皮細胞の培養系確立と乳腺組織におけるエンドセリン作用系の有無を確認した。
健常なウシの初乳(分娩後3日以内)と常乳500mLから1.065,1.070,1.080の密度勾配を形成したパーコール密度勾配法にて上皮細胞に富んだ細胞群を回収することとした。その結果、健常なウシの常乳中から接着能および増殖能が有する細胞は回収できなかった。また、初乳中の比重1.065以上の軽い細胞はシャーレに接着しなかった。1.070-1.080の範囲の細胞にはシャーレに接着する細胞が認められたが、増殖しなかった。この結果から、ミルク中から上皮細胞を回収できるものの、増殖能は低いため機能性因子スクリーニングには難しいことがわかった。今後は、生体組織から酵素による消化法やウシ以外の哺乳動物における乳腺上皮細胞を供試してエンドセリンとルテオリンの効果を検討する。
次に、泌乳初期(分娩後1週間以内)と泌乳後期(分娩後280-300日)のホルスタイン種泌乳牛をそれぞれ2頭から乳腺組織を回収して、RNAを抽出してRT-PCR解析を行った。リガンドであるエンドセリン-1、とその受容体であるエンドセリンA受容体とエンドセリンB受容体の遺伝子発現を検討した。その結果、すべての個体において3種類の遺伝子発現が認められた。この結果は、乳腺においてオートクリン因子としてエンドセリン作用系が機能していることを意味している。つまり、エンドセリン阻害剤であるルテオリンの効果が期待できることを示唆している。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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