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2007 年度 実績報告書

乳牛における増乳効果を有する飼料中機能性成分の探索とその飼養技術の応用開発

研究課題

研究課題/領域番号 17780205
研究機関独立行政法人農業技術研究機構

研究代表者

小酒井 貴晴  農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター自給飼料酪農研究チーム, 任期付研究員 (70391480)

キーワードエンドリセン / ルテオリン / 機能性ポリフェノール / 乳腺 / 消化管
研究概要

催乳効果を有する機能性飼料を開発するために、ミルク分泌が完全に停止する乾乳期の乳腺組織においてエンドセリン受容体の遺伝子発現が有意に増大することを昨年度までに解明した。そこで、最終年度の本年度は、実際に反芻動物に対してルテオリン(エンドセリン合成・放出阻害効果を有する機能性ポリフェノール;B.B.B発表済み)を給与した時の、エンドセリン産生部位におけるエンドセリン遺伝子発現量を検討した。
あらかじめ、第一胃にフィステルを装着させた乾乳期の雌ヒツジ10頭(平均体重94.Okg)を用いた。処理区5頭には、0.1%ルテオリン含量の市販食用シソエキスを一日21g(ルテオリンとして21mg)を第一胃内へ注入した。注入は朝の給餌時の直前に行なった。給餌は対照区5頭、処理区5頭ともにグラスサイレージを自由採食とした。同一飼育管理下で2週間飼育した後に、安楽死による試験屠殺をして、肺動脈と心臓の2部位を摘出した。摘出臓器からフェノール・クロロホルム法にて総RNAを抽出し、さらに逆転写反応にてcDNAを合成し、リアルタイムPCR法にてエンドセリンおよび受容体の遺伝子発現を測定した。その結果、各臓器における遺伝子発現は変動しなかった。マウスによる予備実験では、ルテオリンの胃内注入によりエンドセリン阻害効果が示されたが、本ヒツジ実験では遺伝子発現抑制効果などは示されなかった。その原因として、ルテオリンが第一胃内微生物に代謝され、効果を発揮する充分量のルテオリンが吸収されなかったのかもしれない。今後の課題として、血中濃度を現在検討中であり、その結果次第では、第一胃をパイパスさせて、小腸以降で吸収させた方がルテオリンの効果が期待できるかもしれない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Possible Involvement of Prolactin in the Synthesis of Lactoferrin in Bovine Mammary Epithelial Cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakajima, K. Nakamura, M., Gao, XD., Kozakai, T.
    • 雑誌名

      Biosci Biotechnol Biochem.「掲載確定」 未定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of endothelin-1 expression and function by nutrient stress in mouse colon epithelia2008

    • 著者名/発表者名
      Kozakai, T. Sakate, M., Saida, K.
    • 雑誌名

      Scandinavian Journal of Gastroenterology「掲載確定」 未定

    • 査読あり
  • [学会発表] ウシ消化管におけるNa/モノカルボン酸共輸送体1(SMCT1)の遺伝子発現様式2008

    • 著者名/発表者名
      小酒井貴晴、木村真芙友、林英明、加藤清雄、中島恵一
    • 学会等名
      第109回日本畜産学会(口頭発表)
    • 発表場所
      水戸市(常磐大学)
    • 年月日
      2008-03-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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