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2006 年度 実績報告書

多段階連続型水中ラジカル反応を用いた立体選択的複数炭素-炭素結合構築反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17790027
研究機関神戸薬科大学

研究代表者

上田 昌史  神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00340935)

キーワードラジカル反応 / ドミノ反応 / β-ヒドロキシスルフィド / ヒドロキシスルフェニレーション反応 / 共役イミン類
研究概要

前年度で得られた知見をもとに、今年度は、共役イミン類のドミノ型ラジカル付加-ヒドロキシル化反応の開発研究を行った。
本反応は、共役オキシムエーテル類を基質として用い、位置選択的なチイルラジカル付加反応を行い、その反応過程で生成するα-イミノラジカルを酸素で捕獲することで、β-ヒドロキシスルフィドを効率的に合成できる。
はじめに、カルボニル基により活性化された共役オキシムエーテルへのヒドロキシスルフェニレーション反応をトリエチルボランをラジカル開始剤として検討した。その結果、反応は速やかに進行し、目的のβ-ヒドロキシスルフィドが位置選択的且つ立体選択的に収率良く得られた。用いるチオールとしては、チオフェノールを初めとして、電子求引基や電子供与基を有する芳香族チオールのみでなく、脂肪族チオールにおいても、反応は進行した。本反応はトリエチルボランを開始剤としたヒドロキシスルフェニレーション反応の初めての例である。これまでオレフィンに硫黄官能基と酸素官能基を導入する反応としては、オレフィンをエポキシ化後、硫黄官能基による開環反応による方法が一般的であった。本反応は酸化試薬として酸素を使用するものであり、試薬に起因する副生成物の生成が無くクリーンな反応である。
さらに、本反応の一般性を明らかにするため、様々な共役オキシムエーテルのヒドロキシスルフェニレーション反応を検討し、いずれの場合も効率よく反応が進行することを見出した。また、GC-MS分析を用いて、反応中間体や副生成物の同定を行い、反応経路の解明にも成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] First total synthesis of penmacric acid and its stereoisomer2007

    • 著者名/発表者名
      上田 昌史
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett. 48(5)

      ページ: 841-844

  • [雑誌論文] Structure Elucidation of the Intermediate in Triethylborane-mediated Radical Addition of Oxime Ethers with 2D-and 3D-DOSY NMR2006

    • 著者名/発表者名
      中越 雅道
    • 雑誌名

      Magn. Reson. Chem. 44(8)

      ページ: 807-812

  • [雑誌論文] Novel Domino Elimination-Rearrangement-Addition Reaction of N-Alkoxy(arylmethyl)amines to N-Alkyl Arylamines2006

    • 著者名/発表者名
      宮田 興子
    • 雑誌名

      Synlett (14)

      ページ: 2219-2222

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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