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2005 年度 実績報告書

α-グルコシダーゼ阻害効果をもつ金属錯体の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 17790042
研究機関京都薬科大学

研究代表者

吉川 豊  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (20388028)

キーワード糖尿病 / α-グルコシダーゼ / 亜鉛 / バナジウム / 銅 / 作用メカニズム
研究概要

糖尿病の患者数は、年々増加しており、日本国内の糖尿病患者数は740万人を越えるといわれている。糖尿病の患者には、インスリン注射が必須の治療法である1型糖尿病と、有機薬剤による薬物療法、運動療法、食事療法が主な治療法である2型糖尿病の二種類に大別され、糖尿病治療薬の開発、そのメカニズムの解明に凌ぎが削られている。そのような背景の中、亜鉛やバナジウムを始めとする金属元素および金属錯体が、抗糖尿病作用を有することが明らかとなり、新たな治療薬として注目を集めている。しかしながら、これら金属元素の抗糖尿病作用の詳細なメカニズムに関しては、十分な研究が行われてこなかったが、本研究において、これらの金属元素がα-グルコシダーゼ阻害効果を有することを明らかにすることができた。特に、我々が以前に糖尿病モデル動物を用いた実験で、血糖降下作用を示した、6-メチルピコリン酸メチルアミド-亜鉛錯体を用い、α-グルコシダーゼ阻害効果をin vitro実験系で評価したところ、強い阻害効果を有し、既存のα-グルコシダーゼ阻害薬であるアガルボースの80倍以上の効果を有することが分かった。この研究に基づき、抗糖尿病作用を有することが報告されている金属元素のα-グルコシダーゼ阻害効果をスクリーニングすると、コバルト<鉄≒アガルボース<バナジウム<亜鉛<銅の順に強くなり、銅が最も強い効果を示すことが明らかとなった。本研究の結果より、銅・亜鉛・バナジウムの抗糖尿病効果には、α-グルコシダーゼ阻害効果が強く関与しており、糖尿病治療薬となりうる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] In vitro Alpha-glucosidase Inhibitory Effect of Zn(II) Complex with 6-Methyl-2-picolinmethylamide2005

    • 著者名/発表者名
      Eriko Ueda
    • 雑誌名

      Chem.Pharm.Bull. 53(4)

      ページ: 451-452

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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