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2005 年度 実績報告書

脳及び眼形成過程での神経細胞の増殖・分化機構におけるFGF19の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17790061
研究機関京都大学

研究代表者

三宅 歩  京都大学, 薬学研究科, 講師 (40346044)

キーワード前脳形成 / FGF / 神経分化 / GABA作動生ニューロン / オリゴデンドロサイト
研究概要

FGF familyとしては現在22種類のFGFがhuman/mouseで同定されている。このうちFGF19はhuman及びmouseの脳に発現しているが機能が明らかにされていなかった。これまでに、zebrafishを用いた機能阻害実験によりFgf19が神経上皮細胞の増殖と終脳腹側領域及び腹側視床の形成に関与していることを明らかにしている。終脳腹側領域と腹側視床からは主にGABA作動性ニューロンとオリゴデンドロサイトが発生する。そこで、Fgf19機能阻害胚におけるGABA作動性ニューロンのマーカーgadlとオリゴデンドロサイトのマーカーolig2の発現パターンを解析することにより、両細胞への分化にFgf19が関与しているか検討した。その結果、終脳と腹側視床の両方においてgadlとolig2の発現が著しく減少していた。一方、Fgf19 mRNA注入胚では終脳と腹側視床の両方においてgadl、olig2の発現領域が拡大していた。前脳におけるFgf19の発現はHhシグナリングによって制御されることも明らかにしている。HhシグナルがGABA作動性ニューロンとオリゴデンドロサイトの分化に関与していることから、さらにHhシグナリングの下流でFgf19がgadlとolig2の発現を促進しているか検討した。Hhシグナリング阻害胚とFgf19 mRNAを注入後Hhシグナリングを阻害した胚におけるgadlとolig2の発現パターンを比較した結果、Hhシグナリング阻害胚におけるgadlとolig2の発現の減少はFgf19 mRNAの注入により部分的に回復させることができた。以上の結果より、HhシグナリングがFgf19の発現を制御することにより前脳におけるGABA作動性ニューロンとオリゴテンドロサイトの分化に関与していることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Neudesin, a secreted factor, promotes neural cell proliferation and neuronal differentiation in mouse neural precursor cells2006

    • 著者名/発表者名
      I.Kimura, M.Konishi, A.Miyake, M.Fujimoto, N.Itoh
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience Research (印刷中)

  • [雑誌論文] Role of Fgf10 in cell proliferation in white adipose tissue2006

    • 著者名/発表者名
      M.Konishi, T.Asaki, N.Koike, H.Miwa, A.Miyake, N.Itoh
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Endocrinology (印刷中)

  • [雑誌論文] Fgf19 regulated by Hh signaling is required for zebrafish forebrain development2005

    • 著者名/発表者名
      A.Miyake, Y.Nakayama, M.Konishi, N.Itoh
    • 雑誌名

      Developmental Biology 288

      ページ: 259-275

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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