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2005 年度 実績報告書

細胞内に存在する硫酸化糖脂質の生理機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17790062
研究機関高知大学

研究代表者

小谷 典弘  高知大学, 医学部, 助手 (90342782)

キーワード硫酸化糖脂質 / 糖脂質 / 糖鎖 / 細胞内糖脂質
研究概要

本研究では、細胞内に存在する硫酸化糖脂質に焦点を当て、その機能を解明する事を目的としている。17年度は当初計画に従い、1)研究に用いる細胞の樹立と細胞内硫酸化糖脂質の発現確認、2)細胞内硫酸化糖脂質の発現が認められたヒト腎臓癌細胞SMKT-R3細胞の細胞質画分を用いて、抗硫酸化糖脂質抗体により硫酸化糖脂質-細胞内タンパク質複合体が検出できるか否かの確認を行った。
1)まず硫酸転移酵素欠損マウス及び野生型マウスより皮膚組織を採取し皮膚組織由来繊維芽細胞を樹立した。さらに上述マウスの精巣から精原細胞を採取した。これら細胞を抗硫酸化糖脂質抗体DI8で染色しその局在を共焦点顕微鏡で確認した。その結果、皮膚組織由来繊維芽細胞においては硫酸化糖脂質の発現が弱く、細胞内における発現もほとんど検出できなかった。従って、皮膚組織由来繊維芽細胞は細胞内硫酸化糖脂質の研究に適さない可能性が示唆された。また、精原細胞の染色も試みたが浮遊細胞系のためうまく局在を観察する事ができなかったので、精巣および精巣上体の組織切片を染色し観察すると、精原細胞内にはごく少量の発現しか認められず、精巣上体上皮細胞において細胞内に発現がみられた。従って、本研究においてはヒト腎臓癌細胞株SMKT-R3細胞、硫酸転移酵素欠損マウス及び野生型マウスの精巣上体細胞を当面用いる事が適当であると判断された。
2)ヒト腎臓癌細胞SMKT-R3細胞から細胞質画分を抽出し、硫酸化糖脂質-細胞内タンパク質複合体の存在を抗硫酸化糖脂質抗体DI8によるウエスタンブロット法により確認した。その結果、約100kDa付近にDI8に反応するバンドを見いだした。以上の結果から、このタンパク質は細胞内で硫酸化糖脂質と複合体を形成している可能性が示唆され、DI8抗体は少なくともウエスタンブロットにおいて硫酸化糖脂質-細胞内タンパク質複合体を認識できる抗体であると考えられた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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