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2005 年度 実績報告書

ネクチンとネクチン様分子Necl-5による細胞の運動と増殖の接触阻害の機構

研究課題

研究課題/領域番号 17790187
研究機関大阪大学

研究代表者

池田 わたる  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90362699)

キーワード細胞運動 / 細胞増殖 / 接触阻害 / ネクチン / Necl-5 / インテグリン / PDGF受容体
研究概要

本年度の研究において、私は1)細胞の運動と増殖を制御する分子Necl-5が細胞密度に依存してダウンレギュレーションされる機構と2)そのダウンレギュレーションと細胞の運動と増殖の接触阻害機構との関係について重点的に解析を行った。その結果、Necl-5は細胞密度に依存したネクチン-3とのトランス結合をきっかけにクラスリン依存性のエンドサイトーシスによって細胞表面からダウンレギュレーションされることを、RNA干渉法によるネクチン-3のノックダウン、ネクチン-3との結合を阻害する抗Necl-5抗体、ネクチン-3細胞外領域のリコンビナントタンパクなどを用いた多角的解析により証明することに成功した。また、Necl-5のダウンレギュレーションは細胞の運動や増殖を減少させ、そのダウンレギュレーションを阻害すると細胞の運動や増殖の減少が抑制されることも明らかにした。これらの結果は、Necl-5とネクチン-3の結合が細胞の運動と増殖の接触阻害機構を制御する一つのシステムであることを示しており、これらの研究成果はThe Journal of Cell Biology(Fujito et al.,2005,171,165-173)に掲載された。一方、Necl-5はインテグリンαvβ3やPDGF受容体と相互作用することによって細胞の運動や増殖を制御しているが、その分子機構を明らかにするため、これら三者の物理的相互作用について解析を進めた。その結果、Necl-5とインテグリンαvβ3について、両者はお互いの細胞外領域を介して同一細胞膜上で結合し、Necl-5がインテグリンαvβ3の集積を制御することによって細胞運動を促進していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Inhibition of cell movement and proliferation by cell-cell contact-induced interaction of Nec1-5 with nectin-3.2005

    • 著者名/発表者名
      Fujito T.
    • 雑誌名

      J.Cell Biol. 171・1

      ページ: 165-173

  • [雑誌論文] Expression of nectin-2 in mouse granulose cells.2005

    • 著者名/発表者名
      Kawagishi, R.
    • 雑誌名

      European Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biology 121・1

      ページ: 71-76

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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