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2006 年度 実績報告書

ジアシルグリセロールキナーゼγによるRacl活性調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17790196
研究機関札幌医科大学

研究代表者

安田 智  札幌医科大学, 医学部, 助手 (20381262)

キーワードリン脂質 / 細胞内情報伝達 / 酵素
研究概要

ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)はジアシルグリセロールをリン酸化しホスファチジン酸(PA)を産生する酵素である。DGKγは触媒活性依存的にRhoファミリー低分子量GタンパクであるRac1の活性を低下させ葉状仮足形成を抑制する。しかしながら、DGKγとRac1を機能的に仲介するエフェクター分子は不明であった。β2-chimaerinはRac特異的GTPase activating protein(GAP)であり、in vitroでPAのような酸性リン脂質により活性化されるため、そのエフェクター分子としてβ2-chimaerinに着目した。DGKγおよびβ2-chimaerinを発現させた細胞を上皮成長因子(EGF)で刺激したところ、DGKγとβ2-chimaerinは選択的な相互作用を示した。また、EGF刺激に応答してDGKγとβ2-chimaerinは共に細胞膜に移行し、それらの細胞内局在は一致した。さらに、DGKγを発現することにより、このEGF依存性のβ2-chimaerinの細胞膜への移行が促進された。興味深いことに、EGF刺激によりDGKγは触媒活性依存的にβ2-chimaerinのGAP活性を上昇させた。これらの結果は、成長因子刺激によりDGKγとβ2-chimaerinの相互作用が促され、DGKγによって産生されたPAがβ2-chimaerinを活性化し、結果的にRac1活性が抑制されることを示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Diacylglycerol kinase γ interacts with and activates β2-chimaerin, a Rac-specific GAP, in response to epidermal growth factor.2007

    • 著者名/発表者名
      Yasuda, S. et al.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 581・3

      ページ: 551-557

  • [雑誌論文] Lipid phosphate phosphatases 1 and 3 are localized in distinct rafts.2006

    • 著者名/発表者名
      Kai, M.et al.
    • 雑誌名

      J.Biochem. 140・5

      ページ: 677-686

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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