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2006 年度 実績報告書

Wnt-11蛋白質の精製とその生理機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790212
研究機関広島大学

研究代表者

岸田 想子  広島大学, 医学部, 教務員 (40274089)

キーワードWnt / Frizzled / conditioned medium / シグナル伝達 / カラムクロマトグラフィー
研究概要

細胞外分泌蛋白質WntとWntによって活性化される細胞内シグナル伝達経路は種を越えて保存されており、細胞の増殖や分化等の種々の細胞機能を制御する。Wntはヒトやマウスでは19種類、7回細胞膜貫通型のWnt受容体FrizzledはlO種類存在する。WntはFrizzledに結合してシグナルを細胞内に伝えるが、各WntとFrizzledの組み合わせ/特異性については不明な点が多い。これは、Wnt蛋白質の精製が困難であったため、リガンドとして細胞に作用させる際は未精製品(分泌されたWntを含む培養上清:conditioned medium : CM)を使わざるを得ず、純粋なWntの作用を解析することが不可能であったためと考えられる。本年度の成果は以下の通りである。
(1)Wnt-5b蛋白質の精製
Wnt-5bをCM中に恒常的に分泌するマウスL細胞株を樹立して大量培養し、回収したCMを精製の出発点として、3段階のカラムクロマトグラフィーを行い、Wnt-5b蛋白質を単一標品にまで精製した。精製したWnt-5b蛋白質は、NIH3T3細胞に対してDvlのリン酸化を促進し、Wnt-3aによるTcfの転写活性化を抑制することを見出した。
(2)Wnt-7aおよびWnt-7bに対するポリクロナル抗体を作製、精製した。
(3)Wnt蛋白質の発現系の確立
マウスL細胞においてWnt-11蛋白質やWnt-7b蛋白質を培養上清中に分泌する細胞株を樹立した。Wnt-11 CMがNIH3T3細胞においてJNKのリン酸化を促進することを見出した。今後は、Wnt-11CMを大量培養し、Wnt-11蛋白質の精製を試みる。また、Wnt-7aやWnt-7bの活性を測定する適当なアッセイ系を確立する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Expression or wnt-5a is correlatea with aggressiveness of gastric cancer by stimulating cell migration and invasion.2006

    • 著者名/発表者名
      Kurayoshi, M., et al.
    • 雑誌名

      Cancer Res. 66

      ページ: 10439-10448

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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