研究概要 |
Eph familyの中で、大腸癌症例において、腫瘍部での発現が低下しているということが示されているEphA7についての解析を行っている。 まずEphA7の細胞生物学的な解析にあたり、pQCXIN vector (retro virus vector)を用いた発現vectorを制作した。制作されたものはpQCXIN EphA7とpRevTRE EphA7のコンストラクトである。 このときEphA7タンパク質の同定には市販抗体を用いることにした。4種類の抗体でウエスタンブロット法によるチェックを行い、そのうちのSanta Cruz社の1種類が使用可能であると判断された。しかし、同定の安定性の面より、抗体価が低いのではないかということが示唆されたので、今後のアッセイのためには、タグ(FLAG, EGFP)がフュージョンされたコンストラクションのほうが有効と考えられ、現在それらを製作中である。製作中のコンストラクションはpQCXIN-FLAG-EphA7(C端側にFLAGタグのついたEphA7の融合タンパク)と、pQCXIN-EphA7-EGFP(N端側にEGFPのついたEphA7の融合タンパク)である。 さらに市販抗体2種類で、EphA7のウエスタンブロット法による安定した同定が可能かであるかどうかをチェック中である。 現段階ではEphA7に関するデータとしては、colony assayにおける増殖抑制はHCT116とDLD-1(ともにcolon canserのcell line)において明らかな増殖抑制の差はみられないということがわかっている。
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