1.(背景と目的) 平成16年度から導入された新医師臨床研修制度は、当初より医師の資質向上と安全・安心な医療の提供を目的に導入されている。しかし、十分な評価法が確率されないまま、平成18年には、最初の修了者を出すにいたっている。現在各方面で様々な、評価法が話題になってはいるが、まだ確率されたものはなく、特に基本的臨床能力の中でも、メディカルプロフェッショナリズムに関する能力の評価法の確立が求められている。主に試験による従来の評価法と対比しながら、新たな評価法、特に情意領域の評価法の確立を目指す。 2.(実績1)対象学生データベースの作成(追加、継続) 昨年に引き続き、医学生のデータベースの作成を継続した。現在手に入れることにできる唯一の客観的指標である卒業試験の成績を主に対象とした。臨床研修新制度修了者については、研修修了項目での成績も追加した。ただ、研修評価項目に、メディカルプロフェッショナリズムに関する内容はなく、現時点では評価できていない。今後評価法を開発し、パイロットスタディを行う 3.(実績2)県内外研修医、研修評価に関するアンケートの実施 評価される側である研修医の立場からの研修評価に対する、意識や要望を抽出するため、三重県内外約300名の研修医、研修修了者に対するアンケート調査を行った。内容は、基本的臨床能力を15のマトリックスにわけて(伴らによる。)、非評価者として順位付けを行った。平成19年度中の発表予定である。 4.(実績3)第24回臨床研修研究会での報告 第24回臨床研修研究会(平成18年4月神戸)において、三重県における臨床研修の現状と今後について研修プログラム評価の立場から、シンポジストとして講演を行った。
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