研究概要 |
平成18年度は、平成19年度からの効果評価のための介入の準備、及び、平成17年度に試作したプログラムの改良などを行った。(1)平成17年度に明らかにした若年者がイッキのみに至る社会的要因(状況的)・個人的要因、及び、Harvard School of Public Healthにより実施されたCollege Alcohol Studyにおいて用いられた調査票をDr.Wechsler, Dr.Weitzmanの了承を得て参考にし、大学生100名程度を対象に小規模な疫学調査を実施した。(2)平成17年度に試作したプログラムの改良を行った。実施した疫学調査の結果も参考に、介入が容易となるように修正を行った。特に、研究者らが既に開発した中高年男性を対象とした「適正飲酒プログラム」においては、常習飲酒者を主な対象として想定していたのに対し、大学生の場合はその主たる対象者が機会飲酒者(部活の飲み会など)のため、この点を中心に改良・修正を行った。(3)平成17年度から継続して、協力施設(大学)の選定を行った。大学生のみで十分な対象者数を得ることが困難な場合には、新入社員等にも対象を広げて協力施設(企業)の協力も得ることを考慮し、事業場産業医・保健師・人事労務担当者などにもプログラムの紹介を行った。(4)試作改良したプログラムの完成が遅れたため、パイロットスタディの実施が遅れている。対象者の人数を減らして、早急に実施する予定である。以上から平成19年度からの効果評価のための介入の準備が整いつつある。
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