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2005 年度 実績報告書

非アルコール性脂肪性肝炎の成因および治療の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17790454
研究機関山口大学

研究代表者

内田 耕一  山口大学, 医学部, 助手 (80397992)

キーワード非アルコール性脂肪性肝炎 / 肝線維化
研究概要

われわれは非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の原因を検討すべく、高脂肪食を使用しサンプル作成を行ったが、組織学的肝炎像、肝線維化像が安定しなかった。そこでNASHのモデルとして確立しているコリン欠乏食(CDAA)を使用し、NASHモデルを作成した。急性期のモデルとしてCDAA投与開始1週間目、2週間目、慢性期のモデルとして3ヶ月目のサンプルを抽出した。各サンプルの肝重量/体重比、血清学的、組織学的検討を行った。以下これまでに得られた結果を示す。
1、肝重量/体重比は急性期2週目ではコントロールと比し有意に上昇していた。しかし慢性期ではコントロールに比し有意に低下した。
2、血清学的検討では急性期1週目2週目ではALT、総胆汁酸がコントロールと比し有意に上昇していた。慢性期においてはALT、総胆汁酸、アルカリフォスファターゼ、コリンエステラーゼが有意に上昇していた。
3、組織学的検討では1週目では、肝臓における肝細胞脂肪化は全例に認められた。質的には微細な脂肪滴が蓄積した肝細胞と細胞質全体を占めるほど大型な脂肪滴が蓄積した肝細胞が混在するなどバラエティーに富んでおり、その蓄積には個体差・部位による差も大きかった。また、散在性に炎症性細胞浸潤を伴った肝細胞壊死が認められた。
2週間では、殆どの個体が、細胞質全体を占めるほど大型な脂肪滴が認められる肝細胞脂肪化がほぼびまん性に認められた。炎症性細胞浸潤、肝細胞の単細胞壊死も認められたが、1週間に比べ肝細胞の脂肪化が著しかった。
3ヶ月目では肝線維化率が有意に上昇していた。
4、各時期におけるWhole liverから抽出したRNAを用いてマイクロアレイを行った。現在データを解析中である。
今後はHGFを中心とした遺伝子群の変動について検討したうえで、蛋白レベルでの検討および創薬への構想に結び付けて行く予定である。

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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