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2005 年度 実績報告書

腎臓および腹膜線維化における増殖因子CTGFの意義の解明と新規治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17790552
研究機関京都大学

研究代表者

横井 秀基  京都大学, 医学研究科, 医員 (90378779)

キーワードconnective tissue growth factor(CTGF / CCN2) / 糖尿病性腎症 / 遺伝子過剰発現マウス / TGF-β / 腹膜線維症 / 糸球体上皮細胞(podocyte) / ネフリンプロモーター / 腹膜中皮細胞
研究概要

Connective tissue growth factor(CTGF/CCN2)の腎および腹膜線維化における役割の解明および新規治療への応用を目的として研究を行い、以下の研究成果を得た。
1.CTGFの腎線維化における役割の検討
ネフリンプロモーターを用いて糸球体上皮細胞(podocyte)特異的CTGF過剰発現マウスを作製し腎組織・腎機能・尿中アルブミン排泄を検討したが、野生型と変化を認めなかった。次にCTGF過剰発現マウスにstreptozotocinにより糖尿病を誘発したところ、尿中アルブミン排泄が糖尿病野生型マウスに比して2.8倍に増加した。糖尿病CTGF過剰発現マウスではメサンギウム基質の拡大とpodocyte数の減少を認め、電子顕微鏡による検討でpodocyteの空胞変性を伴っていた。以上よりCTGFがpodocyte傷害を惹起することで糖尿病性腎症の進展に関与することが示唆された。
2.腹膜線維症におけるCTGFの役割の検討
培養腹膜中皮細胞にTGF-β刺激を行い、CTGFおよび細胞外基質であるfibronectinの発現亢進を認めた。Chlorhexidine gluconateにより被嚢性腹膜硬化症モデルマウスを作製し、腹膜中皮下組織にCTGF発現が亢進することを認め、腹膜線維症の進展にCTGFが関与する可能性が示唆された。
3.CTGFの各ドメインの役割の検討
CTGFは4つのドメイン(I,II,III,IV)より構成され、CTGF(I,II)、CTGF(III、IV)の発現プラスミド作製し、さらにCTGF(IV)のインテグリン接着部位と想定される部位にアミノ酸置換を行ったmutant CTGFプラスミドを作製し、COS-7にて過剰発現させた。今後これらの蛋白の細胞外基質産生・細胞増殖・接着における作用を検討する予定としている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Prevention and reversal of renal injury by leptin in a new mouse model of diabetic nephropathy.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayoshi Suganami
    • 雑誌名

      FASEB J 19(1)

      ページ: 127-129

  • [雑誌論文] Role of p38 mitogen-activated protein kinase activation in podocyte injury and proteinuria in experimental nephrotic syndrome2005

    • 著者名/発表者名
      Masao Koshikawa
    • 雑誌名

      Journal of American Society of Nephrology 16(9)

      ページ: 2690-2701

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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