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2007 年度 実績報告書

DNAマイクロアレイを応用したチャネロパチーのハイスループット遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790571
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 祐二  東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (00372392)

キーワード遺伝子診断 / DNAマイクロアレイ / チャネロパチー / 片頭痛
研究概要

てんかん,片頭痛,ミオトニア,周期性四肢麻痺など多くの疾患において,チャネル分子の関与が明らかになってきており,テャネロパチーと総称されるようになってきている.これらは家族性の疾患が多く,確定診断のためには原因遺伝子解析が必要になる場合が多いが,個々の遺伝子のサイズが巨大であること,また遺伝的異質性を有することから,通常の方法では労力がかかり,スループットの高い遺伝子解析法の応用が必要であった.このような背景から,チャネル遺伝子を搭載したDNAマイクロアレイをデザインし,解析システムを構築した.具体的には,家族性片麻痺型片頭痛の原因遺伝子CACNAIA, ATPIA2の全エクソン及び周辺のイントロン配列を搭載したマイクロアレイをデザインした.各エクソンの特異的増幅の可能なプライマーをデザインし,スループットの向上のため,PCR条件を均一にした.さらに,多くのPCR産物のハンドリングを正確にかつ高速に行うために,ロボティックスの導入を行った.このような改良の結果,実質3日で上記遺伝子の全エクソンの解析が可能となった.構築したシステムの精度を検証し,99%以上の高い精度で塩基配列の判定が可能であった.また既知の変異を有する検体を用いて変異の検出感度を検討し,点変異においては100%の感度で検出可能であった.チャネロパチーは点変異が多いことから,マイクロアレイを用いた変異の検出の対象疾患としてはチャネロパチーは適していると考えられる.応用として実際に片麻痺型片頭痛の患者由来ゲノムDNAの解析を行った.明らかな変異は認められず,未知の原因遺伝子の存在が考えられた.今後本システムはチャネロパチーの遺伝子診断に有用である可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Familial cases presenting very early onset autosomal dominant Alzheimer's disease with I143T in presenilin-1 gene: implication for genotype-phenotype correlation2008

    • 著者名/発表者名
      Noritoshi Arai
    • 雑誌名

      Neurogenetics 9

      ページ: 65-7

    • 査読あり
  • [学会発表] Identification of novel heterozygous nonsynonymous variations of ANG, VEGF and ALS2 in sporadic ALS(SALS) patients and its implication in the genetic risks of SALS2007

    • 著者名/発表者名
      Yuji Takahashi
    • 学会等名
      57th Annual Meeting of the American Society of Human Genetics
    • 発表場所
      San Diego, CA, USA
    • 年月日
      2007-10-26
  • [学会発表] Comprehensive analysis of causative and related genes for ALS using a high throughput DNA microarray-based resequencing syste2007

    • 著者名/発表者名
      Yuji Takahashi
    • 学会等名
      59th Annual Meeting of the American Academy of Neurology
    • 発表場所
      Boston, MA, USA
    • 年月日
      2007-05-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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