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2005 年度 実績報告書

動脈硬化症におけるHDL受容体CLA-1の役割と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 17790608
研究機関香川大学

研究代表者

井町 仁美  香川大学, 医学部附属病院, 助手 (80380187)

キーワードCLA-1 / 動脈硬化 / HDL / 細胞増殖 / アポトーシス
研究概要

#CLA-1と細胞増殖(アポトーシス)と動脈硬化
最近CLA-1の発現により副腎細胞であるが細胞の増殖が促され、その作用はHDL存在下でより促進されていた。細胞増殖促進はCLA-1のC末端の欠如により阻害され、PI3-K/Akt系が関与していることを証明した(BBRC in press)。現在wild typeのCLA-1およびCLA-1C末端mutantを血管平滑筋細胞・内皮細胞に遺伝子導入しDecoy CLA-1強発現細胞を作成し、細胞増殖・アポトーシスおよびCLA-1 C末端の関与する細胞内伝達系PI3-K/Akt・転写因子AP-1の影響について検討中である。また血管内皮細胞(HUVECs)にはCLA-1が発現しているが、動脈硬化進展に関与するAngiotensin II刺激により濃度依存的にCLA-1の発現が蛋白レベル、mRNA・転写レベルで抑制されることを見いだした。このAngiotensin IIによるCLA-1抑制効果に関与する細胞内伝達系を検討したところ、WortmanninやLY29402の添加により抑制効果が阻害され、この経路においてもPI3-K/Akt系の関与が推察された。CLA-1 C末端欠損mutant(Decoy mutant)の検討により、C末端がPI3-K/Akt系の情報伝達に関与していることが判明している。しかしC末端は、これまでの副腎皮質細胞などの検討でコレステロールの移送に関与しておらず、Decoy CLA-1強発現平滑筋細細胞・内皮細胞におけるselective cholesterol transfer・変性LDLの取り込みについて検討中である。さらに動脈硬化におけるCLA-1 C末端の役割について明らかにし、作動薬について検討予定である。
CLA-1は肝臓で強く発現しているが、高血糖によりそのタンパク・遺伝子発現は抑制されることを認めた。高血糖によるCLA-1発現抑制効果はp38 MAP kinase inhibitorにより阻害された。グルコース用量依存的にp38 MAP kinaseの活性化を認め、活性型p 38 MAP kinase遺伝子導入によりCLA-1の転写は活性化され、不活型のp38 MAP kinaseの遺伝子導入により高血糖によるCLA-1発現抑制効果は阻害された。つまり高血糖によるCLA-1発現抑制効果はp38 MAP kinaseを介する機序が考えられた。今後さらに動脈硬化の危険因子等に対するCLA-1発現について検討し、コレステロール逆転送系・抗動脈硬化の評価として検討予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] High-density lipoprotein is a potential growth factor for adrenocortical cells.

    • 著者名/発表者名
      Murao K, Imachi H et al.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun (in press)

  • [雑誌論文] PREB, prolactin regulatory element binding protein, as a potential transcriptional factor for the insulin gene in response to glucose stimulation.

    • 著者名/発表者名
      K6 zqOhtsuka S, Murao K, Imachi H et al.
    • 雑誌名

      Diabetologa (in press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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