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2005 年度 実績報告書

ES細胞由来の膵前駆細胞の純化およびその解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790611
研究機関熊本大学

研究代表者

吉田 哲  熊本大学, 発生医学研究センター, 研究機関研究員 (00365438)

キーワードES細胞 / 膵前駆細胞 / ジーンチップ解析 / 内胚葉 / 膵臓 / Pdx1 / 膵β細胞 / 膵前駆細胞特異的マーカー
研究概要

我々の研究室では、既にES細胞から膵前駆細胞マーカーPdx1を発現する細胞を高効率に分化誘導する系を確立している(白木、吉田ら、投稿準備中)。申請者は、このES細胞由来Pdx1陽性細胞が、生体内に存在する膵前駆細胞と性質が同じであるかどうかを調べるために、Pdx1陽性細胞に分化誘導したES細胞を純化しジーンチップ解析を行った。その結果、ES細胞由来Pdx1陽性細胞の遺伝子発現プロファイルは、マウス胎生10.5日胚のPdx1陽性膵前駆細胞より胎生7.5日胚の内胚葉前駆細胞の遺伝子医発現プロファイル(Gu et al.,2004)に近かった。この結果から、ES細胞由来Pdx1陽性細胞は、生体内の膵前駆細胞よりむしろ内胚葉前駆細胞に近い、非常に未分化な膵前駆細胞であることが示唆された。
次に、このジーンチップ解析の結果、ES細胞由来Pdx1、陽性細胞で発現が増加している遺伝子が、生体内において膵前駆細胞特異的に増加しているかどうかを調べるためにin situ hybridizationを行った。この結果、マウス胎生10.5日胚において、膵前駆細胞以外での発現も多少存在するものの膵前駆細胞にかなり特異的に発現している遺伝子を同定した。現在これらの遺伝子について、膵前駆細胞分化に関与しているか、胎児膵から成体の膵臓にわたって膵前駆細胞特異的マーカーとして利用できるかを解析中である。また、マウス胎生12.5日胚の膵前駆細胞の一部のポピュレーションの細胞にのみ発現している遺伝子も同定した。この遺伝子によって分けられるサブポピュレーション細胞の機能や細胞運命についても解析中である。
また、現在、純化したES細胞由来Pdx1陽性細胞を培養系の立ち上げを行っており、液性因子の添加実験などにより、膵前駆細胞から膵β細胞や外分泌細胞の分化機構についてin vitroで解析することを試みている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [図書] キーワードで理解する発生・再生イラストマップ2005

    • 著者名/発表者名
      吉田 哲, 粂 昭苑
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      羊土社
  • [産業財産権] 特許2005

    • 発明者名
      白木 伸明, 吉田 哲, 後藤 秀生, 粂 和彦, 粂 昭苑
    • 産業財産権番号
      特出2005-150800
    • 出願年月日
      2005-05-24

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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