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2006 年度 実績報告書

新規グルココルチコイド療法創成の分子基盤の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17790671
研究機関東京大学

研究代表者

吉川 賢忠  東京大学, 医科学研究所, 助手 (70396878)

キーワードステロイド / 核内受容体 / 転写因子
研究概要

新規GC療法創成の分子基盤を構築するためには、GCの作用・副作用に関する各組織でのGC受容体(GR)の役割を明確化することが重要である。特に、GC薬理作用の主要標的臓器であり、ミネラルコルチコイド(MC)受容体(MR)の共発現組織である、心、脳、腎、大腸に関しては、GC, MCがGR, MRいずれにも作用しうるため、GR特異的な標的遺伝子群はいまなお明らかになっていない。そこで、これらの各組織におけるGR特異的な標的遺伝子群及びそれらの発現調節機構を明らかにすることを目的として以下の研究を進めた。
1.組織特異的FLAGタグ融合グルココルチコイド受容体(FLAG-GR)過剰発現系の構築
Cre-loxPシステムを用いたアデノウイルスベクターを使用し、FLAG-GR及びFLAG-MR過剰発現系を構築した。GRの役割をより明確化させるため、各種変異GRも作成した。マウスにおいて心筋、脳、大腸・腎特異的にFLAG-GRを発現させるために、各々、ミオシン軽鎖、Ca^<2+>/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII、2型11β水酸化ステロイド脱水酵素のプロモーターを利用したCreリコンビナーゼ発現アデノウイルスも作製中である。
2.各組織におけるGR特異的標的遺伝子の同定と制御機構の解明
リガンドには、GR特異的リガンドとしてコルチバゾールを、従来型のグルココルチコイドとしてコルチコステロン、アルドステロンを用いて以下の解析を行った。
(1)ラット心筋初代培養細胞を各リガンドで処理後mRNAを調整して、DNA microarray解析に付し、GR特異的制御遺伝子の候補遺伝子を得た。候補遺伝子はGRの過剰発現によるシグナルの増幅やsiRNAを用いたGRノックダウン系、GRアンタゴニストを用いた実験系を用い、定量的RT-PCR法によりGC-GR特異的な制御を確認した。標的遺伝子のプロモーター領域におけるGRの作用機構をクロマチン免疫沈降法により解明した。
(2)ヒト脳、心筋、大腸、腎の各種細胞株においても同様の解析をすすめている。
3.各組織におけるGR特異的標的遺伝子の発現制御機構の解明
ラット心筋初代培養細胞にFLAG-GRを過剰発現させ、リガンドで処理後、核抽出液を調製し、抗FLAG抗体による免疫沈降法を行い、共沈してきたタンパクを解析して心筋特異的なGRのコファクターの同定をすすめている。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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