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2005 年度 実績報告書

ケミカルシャペロンを用いたペルオキシソーム病治療の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17790697
研究機関岐阜大学

研究代表者

折居 恒治  岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30377668)

キーワードペルオキシソーム病 / 軽症型変異 / ケミカルシャペロン / カタラーゼ染色
研究概要

本研究はケミカルシャペロンが変異蛋白の構造を正常に近づけることによってペルオキシソーム形成を促すという仮説の検証を目的としている。
当研究室で把握したZellweger症候群患者の中で臨床症状が軽症または中等症で、かつ皮膚線維芽細胞において温度感受性を持つ(37度と30度で培養を行い、カタラーゼ染色を用いてカタラーゼが30度でのみペルオキシソームに局在する)患者細胞株を2つの相補性群(pex2遺伝子とpex13遺伝子変異をそれぞれ原因とする相補性群)について使用した。カタラーゼのペルオキシソーム局在に関する陽性コントロールとして健常人由来の線維芽細胞を使用し、また温度感受性に関する陰性コントロール(30度でもカタラーゼがペルオキシソームに局在しない)として重症型の皮膚線維芽細胞も同じ相補性群から選び使用した。
以上の3系統の細胞株(選択した軽症型細胞株および健常人由来の線維芽細胞、および重症型細胞株)について、ケミカルシャペロンによるカタラーゼ染色の変化を共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察した。ケミカルシャペロンとしてグリセロール、4-phenylbutyrate(4-PBA)、trimethylamine oxide(TMAO)を用いた。薬剤の使用濃度はグリセオール5%、4-PBA 10mM, TMAO 100mMが細胞のviabilityに関する至適濃度であることを確認し、各種薬剤添加後5日後にカタラーゼ染色を実施した。
3種類の単剤投与にては、グリセオールのみが5%ほどカタラーゼ染色において37度でのカタラーゼのペルオキシソームへの輸送が見られたが有意な回復をしたものは他なかった。次に複数の薬剤に効果が認められるかを、これら3種類の2剤併用によって確かめたが、明らかな改善を認めなかった。
グリセオールにおけるカタラーゼ染色の改善に関して、現在さらに改善させる為の併用薬剤に関して候補薬剤を探索中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Defining the pathway for Tat-mediated delivery of beta-glucuronidase in cultured cells and MPS VII mice.2005

    • 著者名/発表者名
      Orii KO, Grubb JH, Vogler C, Levy B, Tan Y, Markova K, Davidson BL, Mao Q, Orii T, Kondo N, Sly WS
    • 雑誌名

      Mol Ther. 12(2)

      ページ: 345-352

  • [雑誌論文] Development of MPS IVA mouse (Galnstm(hC79S.mC76S)slu) tolerant to human N-acetylgalactosamine-6-sulfate sulfatase.2005

    • 著者名/発表者名
      Tomatsu S, Gutierrez M, Nishioka T, Yamada M, Yamada M, Tosaka Y, Grubb JH, Montano AM, Vieira MB, Trandafirescu GG, Pena OM, Yamaguchi S, Orii KO, Orii T, Noguchi A, Laybauer L.
    • 雑誌名

      Hum Mol Genet. 14(22)

      ページ: 3321-3335

  • [雑誌論文] Keratan sulphate levels in mucopolysaccharidoses and mucolipidoses.2005

    • 著者名/発表者名
      Tomatsu S, Okamura K, Maeda H, Taketani T, Castrillon SV, Gutierrez MA, Nishioka T, Fachel AA, Orii KO, Grubb JH, Cooper A, Thornley M, Wraith E, Barrera LA, Laybauer LS, Giugliani R, Schwartz IV, Frenking GS, Beck M, Kircher SG, Paschke E, Yamaguchi S, Ullrich K, Haskins M, Isogai K, Suzuki Y, Orii T, Kondo N, Creer M, Okuyama T, Tanaka A, Noguchi A.
    • 雑誌名

      J Inherit Metab Dis. 28(2)

      ページ: 187-202

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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