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2005 年度 実績報告書

教育・臨床現場における脳科学の視点による広汎性発達障害児の早期発見方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17790712
研究機関長崎大学

研究代表者

岩永 竜一郎  長崎大学, 医学部, 助教授 (40305389)

キーワード広汎性発達障害 / 脳科学 / 近赤外光トポグラフィー / 心の理論 / 子ども / スクリーニング / 教育 / 臨床現場
研究概要

本研究は、広汎性発達障害(PDD)児の教育・臨床現場における早期スクリーニング、診断における課題遂行時の近赤外光トポグラフィー(NIRS)データの有用性について研究することを目的としている。
本年度は、(1)NIRSで使用することのできるPDD児をスクリーニングするための課題を考案し、その有用性を検証すること、(2)(1)で考案した課題において活動する脳局在とその活動特性を明らかにすること、の2つを目的に研究を行った。
まず、Baron-Cohen(1999)らの研究を参考にNIRSに用いることができる心の理論課題を考案した。それは人の目の写真を見て、その人の感情を20秒間推測する課題であった。
次に健常成人18名を対象に心の理論課題とコントロール課題を実施した。そして、光トポグラフィー装置(ETG-400system、日立社製)を用いて課題遂行時の前頭部の脳活動の差を捉えた。その結果、前頭中心領域の国際10-20法Fpz周辺の3領域で脳血流の酸化ヘモグロビンの増加に傾向差が認められた。
したがって、本研究で考案した心の理論課題はNIRSの実験の際に用いることができる課題であると考えられた。また、心の理論課題遂行時には、コントロール課題遂行時に比べ、脳の前頭中心領域の活動が増加することが実証され、健常成人では心の理論課題を実施する際の脳活動をNIRSによって特定化できる可能性が示唆された。
次年度は、本研究で考案した心の理論課題を用いて、PDD児と年齢をマッチしたコントロール児を対象に同様の実験を行い、両群間に差が見られるかどうか検討する。これによって、NIRSを用いた心の理論課題遂行時の脳活動測定がPDD児のスクリーニングに用いることができるか研究する。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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