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2005 年度 実績報告書

造血幹細胞移植後のウイルス感染症早期診断法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17790719
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

吉益 哲  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (30382352)

キーワード移植・再生医療 / ウイルス / 感染症
研究概要

1.平成17年度、当科において同種造血幹細胞移植1例が行われた。原疾患はEwing sarcomaで骨髄非破壊的前処置の後、HLA一致の弟から同種骨髄移植を行った。移植後day15に生着を認めたが急性GVHDは認めなかった。移植後day41に38.2℃の発熱を認め、MxA蛋白の測定をELISA法により行った。この時のMxA蛋白の値は135.6ng/mlであり、サイトメガロウイルスantigenemia陽性であった。健常者13例におけるコントロール値は平均値57.4ng/ml(16.5〜199.7ng/ml)であった。ウイルス抗原陽性者16例(RSV7例、infuruenzaA7例、ロタウイルス1例、アデノウイルス1例)の平均値は482.7ng/ml(107.8〜1077.3ng/ml)であった。今後、自家末梢血幹細胞移植後の発熱患者においても測定を行い症例数を増やしていく予定である。
2.川崎病の病因は不明であり、原因の一つとしてウイルス感染の関与が示唆されている。平成17年5月から12月までの間に当科において16例の川崎病患者が入院した。入院時にルーチンワークとしてEBウイルス抗体、アデノウイルス抗原検査を行っているが全例、EBウイルスに関しては未感染か既感染パターン、アデノウイルス抗原は陰性であった。
15例において急性期(平均4.9病日)及び回復期(平均13.9病日)のMxA蛋白をELISA法で測定した。急性期の平均値は66.3ng/ml(10.9-275.6)、回復期の平均は59.3ng/ml(10.6-264.4)であった。15例中、MxA蛋白が比較的高値を示したのは2例であった。この2例についてはCRP値も他の症例に比べ低値でありウイルス感染の関与が示唆された。またこれらの症例の臨床経過は比較的軽症であった。今後さらに症例数を増やし、etiologyとしての頻度、臨床症状との関連を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Non-myeloablative allogeneic peripheral blood stem cell transplantation in a patient with refractory osteosarcoma.2005

    • 著者名/発表者名
      Kounami S
    • 雑誌名

      Pediatr Transplant. 9

      ページ: 342-345

  • [雑誌論文] 非血縁臍帯血移植を実施した2小児例2005

    • 著者名/発表者名
      神波信次
    • 雑誌名

      和歌山医学 56

      ページ: 18-21

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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