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2005 年度 実績報告書

チトクロームc酸化酵素欠損良性乳児型の分子病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790738
研究機関東京大学

研究代表者

三牧 正和  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40392419)

キーワードチトクロームc酸化酵素欠損症 / 良性乳児型 / ミトコンドリアDNA / 転移RNA / アミノアシル化 / ミトコンドリア病
研究概要

臨床経過と筋病理所見より、チトクロームc酸化酵素欠損良性乳児型の6例を確定診断、ミトコンドリアDNAの塩基配列を決定し、6例全例のtRNA-Glu(グルタミン酸特異的転移RNA)領域の同一塩基(14674位)の点変異を見いだしていたが、新たに確定診断された1例にも同部位の変異を認めた。tRNA-Gluはaminoacyl acceptor stemの末端にCCA配列が付加され、アミノアシル化転移酵素の働きでglutamateをチャージすることによりアミノアシル化が完成する。14674変異がtRNA分子の生合成・機能発現にもたらす異常の検出を目的として、平成17年度は以下の検討を行った。
1.tRNAのアミノアシル化の検討
同変異はtRNA-Gluのaminoacyl acceptor stemの末端にあるため、アミノアシル化の異常を来している可能性がある。tRNAのoxidation, deacylation and circulation assayを行い、患者由来tRNAのアミノアシル化の有無を確認したところ、異常は見いだされなかった。次にtRNAにチャージされているアミノ酸が正しくglutamateであるか確認する目的で、acid PAGE ノーザンブロットで検討したところ異常は見いだされず、glutamateによる正常なアミノアシル化を受けていることが示唆された。
2.COX欠損良性乳児型の生検筋におけるtRNAの発現の確認
患者2例に対し、筋病理に異常のない乳児2例の生検筋からRNAを抽出し、ミトコンドリアDNAにコードされた分子の対照をtRNA-Leu(UUR)、核DNAの産物の対照を5S rRNAとしてtRNA-Gluの発現をノーザンブロット解析で確認した。その結果、tRNA-Glu分子量には異常はないものの、患者生検筋においてはtRNA-Gluの量が明らかに低下していることが判明した。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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