研究概要 |
超低出生体重児動脈管開存症モデル動物の作製確立:方法:平成17年度は生後2時間から6時間経過した仔豚(3元交配LwD)5匹を実験動物として使用した。体重は890-1480gmの仔豚を使用した。末梢静脈に留置針(サイズ24G)を留置し,静脈路を確保した上で、そのルートよりプロスタグランディンE1製剤(アルプロスタジル)の持続静脈内投与(5ng/kg/分)を行った。同時にペントバルビタールナトリウムの持続静脈内注射による鎮静を行った。また超音波診断装置(SONOS5500)を用い,動脈管の開存を確認した。結果:1460gm、1480gmの2匹に関しては、プロスタグランディンE1製剤の持続静脈内投与(5ng/kg/分)を行っても動脈管は開存せず、最大15ng/kg/分まで増量した。最終的に無呼吸、心停止となり、実験動物作製としては失敗であった。次に体重が1000gm以下の豚へ変更し、同様にプロスタグランディンE1製剤持続静脈内投与(5ng/kg/分)を行った。900gmの仔豚の場合投与直後から動脈管は開存した。残り2匹(890gm、950gm)は開始後1時間を経過した時点で開存に成功した。結論:1000gm以下で、生後6時間以内の3元交配LwD系仔豚の動脈管開存症モデル動物に成功した。 超音波診断装置を用いたカテーテルコイル塞栓術確立:方法:モデル動物を用い,大腿動脈に3Fシース(メディキット社)を,そのままロングシースの代用として,下行大動脈から動脈管大動脈側まで超音波診断装置にて確認しながら留置した。結果:動脈管開存に成功した3匹を用いた。動脈管へのアプローチの途中で徐脈になり、最終的に心停止に至った。結論:現時点で有効なカテーテルコイル塞栓に成功していない。
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