現在までに円形脱毛症病変部の毛包周囲にNK細胞が多いこと、NKG2D陽性のCD8陽性T細胞、NK細胞が非患者群と比較して多いことがわかってきた。末梢血においてはNK細胞の活性化因子であるNKG2Dの高発現と抑制性因子であるKIRの低発現が判明し、よりNK細胞が毛包組織に存在する自己抗原を攻撃しやすい環境にあることがわかった。よってさらに抑制性因子であるNKG2AがNKG2Dと同様に患者末梢血由来のNK細胞やCD8陽性T細胞上での発現の低下と活性化因子であるNKG2Cの発現が亢進していることが判明した。またNKG2DのターゲットであるMICAの病変部における発現は免疫組織化学的解析によって、病変部毛包の外毛根鞘に高く発現していた。 これらの結果は既に学会にて発表を行い、他の研究者からの評価を得られた。
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